第九十四話
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たライダーは怒り、一瞬で鎧を着込むとセイバーに最後の問答をする。
王とは孤高なるか否か。
その答えを見せ付けるかのように発動されたライダーの真の宝具。
固有結界、アイオニオン・ヘタイロイ《王の軍勢》。
突然俺達を飲み込んで展開されたそれは、気がついたら平原にぽつんと立っていた。
固有結界とは心象風景の具象化。となればこれがライダーの心の形なのだろう。
どうやったのかは分からないが、ライダーは固有結界を展開したときにアサシンと俺達を距離を置いて集めるように取り込んだようで、囲んでいたはずのアサシンは今は百メートルほど遠くに集められている。
固有結界、心象風景の具現化と言うだけでも驚きを隠せないものだが、この固有結界の能力はさらに驚かされた。
背後から数百、数千の兵隊が現れた。それらは皆長槍を持ち、地面を踏み鳴らしながら行進し、王の合図を待っている。
現れた彼ら一騎一騎が皆サーヴァントであり、宝具こそ持っていないが、皆が一騎当千の兵士だった。
死後も生前も臣下をその絆によって呼び出されるその規格外の能力に皆驚き、セイバーは一層驚愕していた。
王とは孤独ではなく、何処までも臣下を惹きつけるものであると言う一つの答を見せられたからだ。
ライダーの号令で突撃を開始した彼らは数十は居たであろうアサシンを10倍以上の数でもって蹂躙し、アサシンの反撃なぞ振り払われる羽虫の如く、ヘタイロイが通り抜ける頃にはその全てを殺されていた。
「ねぇ、チャンピオン。あなたならこの固有結界を使われてもライダーを倒せる?」
「生前の俺だったら宝具の持たないサーヴァントがどれほど集まろうが勝てただろうね」
スサノオ完成体で怪獣映画に出てくる逃げ惑う人間の如く踏み潰し、山をも斬り飛ばす刀で吹き飛ばせるだろう。しかし…魔力量に不安のある今じゃ難しい。
「そうなんだ…」
「でも、この場所で戦ってやる必要は有るまい。展開されたら逃げるのみ。たとえ取り込まれたとしても出られるよ」
シルバーアーム・ザ・リッパーならこの空間も切裂けると思うし。
…なんだろう、やはりこの能力はチートだね。ドニが弱くなると言っていた意味が何となく分かるよ。便利すぎてすぐに頼っちゃうんだ。
「………ほんと、チャンピオンって」
それ以上はイリヤは言わなかったが、ほんと、何?何て言おうとしたのだろうか。
ライダーが結界を解くとそこは一歩も動いていないアインツベルンの中庭だった。
アサシンの襲撃と言う望まぬ来訪者の訪れで、何となく解散ムードへと以降した。セイバーはライダーにまだ言いたい事がある様だが、ライダーは請合わず、ウェイバーを連れて戦車で帰っていってしまった。
ギルガメッシュも折角の余興
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