桜通りの吸血鬼編
第六話
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図星のようだな。
「そんなに奴らが信用出来んのか?」
「逆じゃよ。ワシら魔法使いの方が彼らに信用されてないのではないかと言う話じゃ。」
「まあ、確かにそうだな。」
機械の身体を持つゆえ、あの親子には認識阻害が通用しなかった。親の方は大人として周りに合わせる事が出来たが、子供の方はそれが出来ず孤立して行った。
「まあいい。私が知っている事だけならば話してやってもいいぞ。」
「いいのか?」
「ここで隠しておいても私にとって有利にはならんからな。だが、こっちも暇じゃ無いんだ。手早く済ませるぞ。」
そして、私はジジイにトランスフォーマーと言う種族と長谷川千雨の生い立ちについて大まかに説明した。
「なるほど。彼ら・・・いや、長谷川小鷹は宇宙から来たのだったか・・・」
「ヤケにあっさりと信じるな。」
「昨日、圧倒的な力を見せられたからのう。」
「ほお。何があった?」
「実はな・・・」
ジジイが話した内容は大まかに言うとこうだ。
昨日の夜に攻めて来た侵入者の中にはなんと、機械で出来た巨大な魚の化け物が混じっていたらしい。それも一体や二体ではなく十体以上は居たそうだ。奴の装甲には並の魔法は通じず、魔法使い達は皆防戦一方であった。そんな中、一機の戦闘機が飛来。それが黄色いロボットに変形して魚ロボットどもを一掃したと言う。
「娘の千雨君も、敵の弱点を上手く突いて戦っておった。」
「まさかジジイ。あの親子を取り込む積もりか?」
「いや。ワシもそこまで欲張りではない。じゃが、他の魔法先生達がうるさくてのう・・・」
「なるほど。」
ここ麻帆良は魔法使いの街だ。ゆえに、この街の裏に関わるのならば魔法使いの流儀に従うのが当然だと考えている者が多い。
「じゃあ、どうするんだ?」
「ワシとしては昨晩のようなロボット達が現れた際には協力をしてもらえたら充分なんじゃが。」
「なら、その度に龍宮みたいに傭兵として雇ったらどうだ。」
「なるほど・・・その手があったのう。」
「でわ、私はそろそろ行かせてもらうぞ。坊や達を待たせているからな。」
「ああ。もう行っても構わんよ。」
そして、私はジジイの部屋を後にした。
《三人称Side》
エヴァが去った後、麻帆良学園の学園長“近衛近衛門”は長谷川親子をどう扱うか考えていた。
(さて、協力関係を結ぶとして、どうやって接触しようかのう・・・)
彼らにはエヴァの手で魔法使いに対する悪いイメージが刷り込まれている可能性すらあるのだ。
(やはり、ここは誠意を持ってこちらの方から出向くしか無いのかのう・・・)
それで大丈夫かどうかは長谷川親子の種族“サイバトロン”が
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