第2章
戦闘校舎のフェニックス
第42話 私を抱きなさい!
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現在リビングで俺、千秋、鶇、燕の四人が椅子に座っていた。
「…で、何があったんだ?」
「………フラれちゃった………」
「…イッセーにか…」
鶇が頷いた。
それを聞いていた千秋は目が死んでいた。
燕もかなり落ち込んでいる。
「…何でそうなる…」
「………だって…お風呂場で裸で向き合ってたから…これってあれだよね…既成事実なんとかだよね…」
「…姉さん、ちゃんと言ってる」
燕のツッコミも全然キレがなかった。
「………飲もうか………」
千秋がスポーツドリンクとコップ三つを持ってきて、二人に言った。
「………うん………」
「………そうね………」
そう言って、三人はスポーツドリンクをヤケ飲みしだした。
そんな中、俺はある仮説をたてていた。
イッセーとアーシア、とちらかが先に風呂に入っている所に残り片方が知らずに入った。
そして、アーシアが何か大胆な事を言い、イッセーがその事に対して、注意しようとした所で鶇が介入したと言う仮説である。
その事を千秋達に言うと、希望が出来たと言わんばかりに顔を輝かせた。
俺はイッセーに確認するためにケータイに電話を掛けた。
無論、あちらの音声が千秋達に聞こえる様にしてだ。
『もしもし』
「イッセーか?」
『どうしたんだ、明日夏?こんな夜遅くに…』
「アーシアと風呂場で情事をしようとしてたって鶇に聞いたぞ」
『それ、鶇さんの誤解だからッ!!俺がアーシアが入ってるのを知らないで入っちまっただけだから!!』
それを聞いた千秋達は心底喜んでいた。
「まあ、そんな事だろうと思ったよ。鶇にはそう伝えとく」
『ああ、分かった…ウオッ!?……ガッ。……ヤベッ!!ベッドの下に!!』
ん、どうやら、何かに驚いて、通話状態のまま、ケータイを落として、ベッドの下に行ったらしい。
『て言うか魔方陣!!』
どうやら、誰かが魔方陣でイッセーの部屋にジャンプしてきたらしい。
『部長!!』
ジャンプしてきたのは部長みたいだな。
(何かあったのか?)
俺達はそのまま黙って聞く事にした。
『ど、どうしたんですか?』
『…イッセー…私を抱きなさい!!』
『はい?』
「は?」
「え?」
「へ?」
「え?」
部長の言葉に俺達は一瞬呆けてしまった。
『…私の処女を貰ってちょうだい!!至急頼むわ!!』
そして、さっきまでは嬉しさでいっぱいだった千秋達の目が死んでいた。
それよりも、部長の今までの様子からたてた仮説が正しければ、部長は相当追い詰められていると考えられる。
とりあえず、俺のこの仮説を千秋達に伝えようと千秋達の方を向くと何故か千秋達が居なかった。
(……まさか……)
俺は嫌な予感がし、外に出ると、案の定、千秋達はイッセーの家の屋根に登り、窓からイッセーの部屋の中を覗いていた。
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