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皇太子殿下はご機嫌ななめ
第10話 「あえて言おう。ショタであると」
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殿下でしょう」
「うん。歴代の皇帝がみな、奴のようであれば、帝国はもっとマシになっていたはずだ」
「戦争もなかったかもしれませんね」
「そうだ。このような無意味な戦争など、なかったはずだ」

 そう仰りつつも、目は衣装ダンスの中を、彷徨っておられます。
 最近、女装に対して、拒否感がなくなってきているのでは?
 かなり心配になっているのですが……。
 ラインハルト様はいったい、どうなってしまうのでしょう。これもまた、皇太子殿下の策略でしょうか?
 いつのまにか、皇太子殿下に染められてしまっていますね。
 しかもそれに、ラインハルト様は、気づいておられないっ!!
 恐るべし。皇太子殿下。
 怖いお方だ。
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