暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick44_この兵器、“裏”の作品か?
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(インフィニティ・インフェルノ)も下手な焼却弾(ナパーム)よりも
威力があるはずだ。

「信乃の炎が効いていない!?」

「まさか、玉璽(レガリア)を開放しても無事でいられる存在があるとはね・・・

 この兵器、“裏”の作品か?」

焦る黒妻とは対照的に、宗像は冷静に判断して推理を、正解を口にした。

≪スティンガー≫は移動用の脚は破壊されたが、大きなハサミと大砲(しっぽ)は健在。
例え移動ができなくても、固定兵器としての力は充分だ。

現に、信乃が煙幕から逃げたのはハサミによる横薙ぎをギリギリで避けたからだ。

脚を失っても相手は戦意を喪失していない。むしろ・・・

『てめぇら・・・こんなんじゃ殺す前に逃げられるじゃねぇか!?
 ふざけんなよ!? まだ1人も殺してないんだぞ!!』

『殺す殺す殺す殺す・・・・・

 代わりに お前らを 殺す』

操縦者の()る気は大きくなっていた。

このまま放っておけば、ハサミを使って這いずり回ってでも
人のいる場所に向かうだろう。

そうでなくても背中には巨大な砲台(しっぽ)がある。
ここからでも闇雲に撃つだけで死者が出るかもしれない。

「まったく、なんてもん作ってくれてんだよ罪口(つみぐち)さんよ。

 しょうがないか・・・」

信乃は諦めたようにつぶやく。

「残る手段っていったら二次連結技(セカンドチェーントリック)しかないよな」


無限の煉獄でもなく、連結技(ハンドレット・ガントレット)だけではない。

その先の(トリック)を。



つづく

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