常盤台中学襲撃事件
Trick44_この兵器、“裏”の作品か?
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事件が終了した風景だった。
しかし、殺人者:宗像形には不安があった、もちろん本能で捉えていた。
『おそらく無理だろうな』
司令官:位置外水も、宗像と同じ意見だった。
『誰だてめぇ!!?』
煙が晴れていき、怒声とともに兵器の姿が見えてきた。
「予想通り無事か」
『いや、予想以上に悪い。無事ではなく無傷と表現するべきだ』
「マジかよ・・・人間の俺らが戦って勝てるのか?」
『いた! 死にやがれ!!』
サソリ兵器は大きな爪を向け、収納していたリニアキャノンが輝く。
『見つかった。散開しろ』
「わかった!」
位置外の指示に動こうとする黒妻。
「逃げる必要はないよ」
「『え?』」
それを宗像が止めた。
向けられた銃口は
なにも起こらずにカチカチと銃鉄音を立てるだけだった。
『・・・・あ? 弾がでねぇ?』
『ふざけんじゃねーぞ! 一発も撃ってないのに故障してんじゃねーよ!?』
何度も何度も、リニアキャノンからはカチカチと音が出るが反応はない。
「いきなり故障って・・・・いい加減な仕事してるんだな」
『それは違うぞ、平民。
高貴なる私には分かった。宗像、お前の仕業だな』
「やったのは僕だが、手柄は僕のものじゃない。
信乃が作った手榴弾を使っただけだ」
「手榴弾? あれで故障したのか?」
「故障じゃない。奴らの武装どころか装甲も全く壊れていない。
使ったのは手榴弾と言うより、正確には毒ガスかな。
無色だから煙幕とは全く関係なく、今もサソリの周りに漂っている。
人体や金属には一切の影響を与えないが、火花だけが一切出せなくするガスがね。
その名も≪神の吐息 (エンゼル・ゼファー)≫ 」
「・・・たしかに銃は衝撃から火薬を着火、爆発させるんだっけな。
その着火で火を発生させないようにする。
世界には変わった毒ガスがあるんだな。」
『いや、ニシオリのオリジナル作品だ。
銀河系で分からないことはない私ですら他で開発したという情報はない』
「相手の攻撃を封じて殺すためにどうしたらいいか相談したら貰えた」
正確には銃火器を相手に、殺さずに攻撃を封じる方法を聞いたときに貰ったものだが
素直に言えない宗像だった。
「・・・・もういいや、あいつが普通じゃないってことは今更だし」
「『その通り』」
「・・・・・」
「そこはハモって言うところですか?」
顔を引き攣らせて何も言えない黒妻の代わりに、まさしく今到着したばかりの
信乃が後ろから声を掛けた。
自分の知らない所で、自分が≪普通じゃない(アブノーマル)
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