十四話 「夢の終わり」
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
逆らう気力など無かった。
「……少し眠る。着いたら起こしてくれ」
この霧の中がまるで夢のようだと先ほど俺は思った。ならばこそ眠気という靄がかかったこれも夢なのだろうか。夢の中で見る夢はどんな物か知らないけれど、起きたらやはりそこには現実が待っているのだろう。
夢が覚める。
現実ではないのだとずっと逃げてきた事から目を向ける時間が始まるのだ。
きっと、次に目を開けたらそこは確かな現実が待っている。
長い夢の最後を今、俺は見ようとしている。
「おやすみなさいイツキさん」
霞んだ意識のむこう、そんな優しい声が最後に聞こえた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ