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プリテンダー千雨
桜通りの吸血鬼編
第四話
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「・・・分かった、私も探すのを手伝おう。」

「いいんですか?」

「君が大事な物を落としてしまったのは私のせいだからね?」

「え?それってどう言う意味ですか?」

「こう言う意味さ。トランスフォーム!!」

私はビークルモードへと変形した。

「ああ!!さっきの飛行機!!!」

「そう言う事だ、さあ乗れ。空から探した方が多分早い。」

「分かりました。」

私は先生をコックピットに乗せると離陸後した。




杖の落ちた場所は多分私と先生が接触した場所の近くだと思い、その周辺を捜索したが中々見つからない。

「あの、レインさん。」

すると、先生が話しかけてきた。

「なんだい?」

「その、レインさんの事も少し教えてくれませんか?その、何処の星から来たのか?」

確かに、先生の話を聞いておいてこっちが何も話さないのは不公平だな。

「分かった。じゃあ、私の故郷の話をしよう。」

とりあえず、父さんから聞いたセイバートロン星の話をする事にした。何処から話せばいいのか分からなかったので、クインテッサが私達のご先祖様を作ったあたりから話したけどな。

「あの、どうしてレインさんは自分の生みの親や兵隊と戦ったんですか?」

すると、先生が聞いてきた。

「勘違いしているようだが、私が生まれたのは全ての戦争が終わって平和になった後だ。」

「あ、そうだったんですか。」

「だが、何故私達の先祖が戦ったのかは分かる。」

「本当ですか!教えて下さい!!」

「先祖達は皆“自由”が欲しかったんだろうな。」

「自由、ですか?」

「ああ。クインテッサによる奴隷としての扱いや、デストロンによる独裁に立ち向かったのは自由が欲しかったからだ。だが、何もしなければ自由は手に入らない。」

「そうですか・・・それでエヴァンジェリンさんは僕を狙うんですね。」

「ああ。だが、だからと言って彼女に降参するのか?」

「でも、エヴァンジェリンの自由のためには・・・」

「それだと君の自由はどうなる。」

「僕の、自由?」

「そうだ。君の自由・・・やりたい事は何だ?」

「僕のやりたい事。それは・・・これから卒業まで3-Aの皆さんと過ごして、“立派な魔法使い(マギステルマギ)”になる事です!!」

「それを成すためにはどうすればいい?」

「それは・・・エヴァンジェリンさんに勝つ事です!」

「ああ、その通りだ。」

やれやれ、やっと分かったみてえだな。

「あ!ありました!!あれが僕の杖です!!!」

その時、先生が一本の木の上を指差した。そこには確かに先生の杖が引っかかっている。

「よし、寄せるぞ。」

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