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プリテンダー千雨
桜通りの吸血鬼編
第三話
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について知っていると思って接触してきたんじゃ?」

「前に坊やとやり合った所を見られた。」

もちろん嘘だ。

「そうじゃったか。では、もう帰って良いぞ。」

「ああ、そうさせてもらう。」

そして、私はジジイの部屋を後にした。





《千雨Side》

絡繰の日常を観察させてもらったが、どうやらこいつの思考回路はどちらかと言えばサイバトロンに近いらしい。
風船が木に引っかかってしまった子供が居れば背中と足裏のブースターで飛んで取ってあげたり、歩道橋を渡ろうとしている婆さんをおぶったり、川に流されていた子猫を助けたりした。それに、小さな子供達にも人気があるようだ。

「なんか、街の人気者だなお前って。」

さっき助けた子猫をだいている絡繰に私は話しかけた。

「みたいですね。ですが、私は当然の事をしているだけですのに何故でしょうか?」

その当然の事が以外と難しいんだよ。

「で、次は何処に行くんだ?」

「教会の裏です。」

「教会の裏?何でそんな所に?」

「着いて来れば分かります。」



教会の裏に着くと、絡繰は子猫を地面に下ろした。すると、その周りに大量の猫達が集まって来る。そして、絡繰は持っていたビニール袋からキャットフードの缶詰めを取り出し、それを開けて中身を猫達に振舞った。

「へえ、お前って毎日こんな事してんのか?」

「いけませんか?」

「いや、むしろいい事だと思うぜ。」

「そうですか。」

「じゃあ。邪魔しちゃ悪いから、私はここで失礼させてもらうよ。」

「はい。では、また明日。」




《茶々丸Side》

千雨さんが立ち去った後、私の背後にネギ先生と明日奈さん、それに白いオコジョが現れました。

「油断しました。でもお相手はします。」

そう言うって私は頭に着いているネジを外します。

「茶々丸さん、僕を狙うのは止めていただけませんか?」


申し訳なさそうにネギ先生が言います。彼としては自分の生徒を傷つけるのは本意ではないからでしょうね。

「申し訳ありません。私にとってマスターの命令は絶対ですので。」

「仕方ないです」

すると、ネギは杖を構えて呪文をとなえました。

「契約執行10秒間!!!ネギの従者『神楽坂明日奈』!!」

それによりアスナさんの身体がオーラのような物で包まれました。どうやら、彼女はネギ先生と仮契約したようですね。オコジョ妖精は仮契約の魔法陣を展開出来る能力を持っていますし。このオーラはおそらく身体能力の強化用の魔法でしょう。
と、私が分析している間に彼女は懐に飛び込んで来て拳や蹴りの連撃を加えてきました。

(はやい!)


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