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プリテンダー千雨
桜通りの吸血鬼編
第三話
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モミール”通称カモだ。

「くそっ、あそこで茶々丸って奴の方が一人になればチャンスだったのに!」

ネギの肩に乗ったカモが悔しそうに言う。口をきいた事から分かるが、彼はタダのオコジョではない。“オコジョ妖精”と言う妖精の一種で今はネギの使い魔、要するに魔法少女で言うマスコットをやっている。

「そうだとしても、ここじゃ人目についちゃうよ!」

すると、ネギがカモに抗議した。

「仕方ねえ。このまま張り付いてあいつがひと気の無い所で一人になるのを待とうぜ!!」

そして、カモのこの言葉とともに彼らは移動を開始した。





《エヴァSide》

ジジイに呼び出された私は予想通り桜通りの件について釘を刺された。まあ、ジジイを含めた麻帆良の魔法使いどもは私を坊やの成長の踏み台にしようとしているから、坊やを襲った件についてはあまり言われなかったがな。

「話はそれで終わりか?もう帰るぞ。」

ジジイの小言も終わった事だし、私はその場で立ち上がり学園長室から出て行こうとする。

「待ちたまえ、エヴァ。」

すると、ジジイは私を呼び止めた。ふん、“予想通り”だな。

「ジジイ、まだ何かあるのか?くだらない話だったら帰るぞ。」

「まあ、もう一度座って落ち着け。」

ジジイがそう言ってきたので私は再び学園長室にあるソファーに座った。

「エヴァ、確か一昨日君の家に客人が来たな。」

やはりその話か。

「ああ、確かにそうだ。だが、それがどうした?」

「別にワシとしては誰がお前さんの家に来ようが構わん。と言いたい所じゃが、“彼”は少し問題があったな。」

「長谷川小鷹の事か?」

「そうじゃ。」

長谷川千雨の父親、長谷川小鷹は麻帆良の魔法使い達に要注意人物としてマークされている。娘を苦しめてきた物の正体を探るために色々とやって来たからだ。

「彼には魔法の事を話したのかね?」

「ああ、話したさ。」

「そうか・・・って何じゃと!?」

ふっ、私があまりにも正直に答えたからうろたえているな。実に見ものだ。

「・・・じゃが、お前さんなりの考えがあっての事なのだろうな。」

「ああ。奴が麻帆良について色々と探っていたのは“娘を苦しめる元凶”を探すためだ。」

「何じゃと?」

私は長谷川親子から聞いた話をジジイに話した。だが、トランスフォーマー関係の事は話さず、長谷川親子は認識阻害が効かない体質の人間と言う事にしておいた。その方が面白いからな。

「この事は他の魔法使いどもにも教えておいた方がいいぞ。あの甘ちゃんどもに良かれと思ってやった事が人を苦しめる事があると言う事を教えてやれ。」

「分かった。じゃが、何故彼らはお前さんが認識阻害
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