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プリテンダー千雨
桜通りの吸血鬼編
第二話
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たは何言ってんだ!!」

「で、私の正体については聞かなくていいのか?」

「「あ。」」

マクダウェルに指摘され、私達はやっとその事に気付いた。




《ホークSide》

再び席に座り直し、私と千雨は再び席に就いた。すると、マクダウェル君が自分の正体について喋り出す。

「私の正体だが、桜通りの吸血鬼などと呼ばれている事から分かる通り、そのまんま吸血鬼だ。かれこれ600年は生きている。」

「600年!?」

彼女の年齢を聞いて千雨が驚いているな。トランスフォーマーは数百万年以上生きるので驚きは無いな。私も生きたのは数千年でまだ若い方だ。

「あれ?でも吸血鬼って日光浴びると灰になるんじゃねえのか?」

そのことに気付いた千雨が尋ねる。確かに、昼間マクダウェル君が学校に通っている事を考えるとそれはおかしいな。

「私はタダの吸血鬼ではない。最強種たる“真祖”だ。」

「「シンソ?」」

聞き慣れない単語が出て来たので私と千雨は首を傾げる。

「禁術を使って吸血鬼になった人間の事だ。日光が平気だったりとか普通の吸血鬼と比べて優れている部分がいくつかある。」

「へえ。それじゃ、何で夜に生徒を襲ってたんだ?やっぱり、血を吸わないと生きる事が出来ないからか?」

千雨がそう聞くと、マクダウェル君は突然表情を歪ませた。

「これには少々複雑な事情があってな。」

そこから、マクダウェル君によって彼女の過去が語られた。
15年前、千雨の担任のネギ先生の父親であるかつてサウザンドマスターと呼ばれた偉大な魔法使い“ナギ・スプリングフィールド”に戦いを挑んで負け、呪いを掛けられて弱体化させられた上、ここ麻帆良で女子中学生兼麻帆良防衛のための戦力をやる事になったのだと言う。ナギは中学を卒業する頃には呪いを解きに来ると約束したのだ来ず、さらに死んでしまったので15年間も中学生を繰り返しているのだと言う。
だが、そんな彼女にチャンスがやって来た。ネギ先生がやって来た事である。呪いをかけたナギの息子である彼の血をかなり吸えば呪いは解けるんだそうだ。だが、弱体化した彼女では新米とはいえサウザンドマスターの息子であり強力な力を持つ彼に勝つ事は難しい。ゆえに、力をつけるために夜な夜な生徒達の血を吸っていたのだそうだ。

「やっと巡ってきたチャンスなんだ!私は今度こそ“自由”を手に入れる!!」

“自由”か・・・クインテッサの支配を受けていた我々の先祖もそんな事を考えていたのどろうか・・・おっと、つい感傷に浸ってしまったな。
とりあえず、一つだけは彼女に聞いておこう。

「それで、自由になったらどうする積もりだ?」

「へ?」

すると、マクダウェル君は鳩が豆鉄砲を食らったような顔
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