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ヘタリア大帝国
TURN85 日本の奮起その九
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「国家が陸戦隊に参加してはならないという決まりはないですね」
「それはそうですが」
「ではこれからはです」
 今回だけではないというのだ。
「私と妹は陸戦にも参加します」
「その場合陸軍の軍服を着ますので」
 妹も山下達に話す。
「それで宜しくお願いします」
「指揮を頼みます」
「畏まりました」
 山下も他の陸軍の首脳達もだった。
 自身の祖国達の心遣い、そして彼等の行動の意味を理解し陸軍の敬礼で応じた、日本達も陸軍の敬礼で返す。
 こうして陸軍の存続は決まった、その地位もだ。
 東郷はそのことを見てからそのうえで秋山に話した。
「いいか悪いかは別にしてだ」
「海軍と陸軍ですね」
「日本帝国軍の両輪だ」
 東郷もこう認識していることだった。
「どちらが上だのということはない」
「そしてどちらが欠けてもですね」
「日本帝国軍は成り立たない」
 そうだというのだ。
「このことをわからないと駄目だ」
「長官は既に」
「わかっているつもりだった、だが」
「中々そうはいきませんね」
 秋山は今の現実を話した。
「そうですね」
「そうだ、しかし今回は本当によかった」
「祖国殿のご判断で」
「あの祖国さんでよかった」
 東郷は微笑んでさえいる。
「正直海軍では陸戦は出来ないからな」
「我々の専門外なので」
「俺は武芸では利古里ちゃんの足元にも及ばない」
 軍人なので武芸の心得はあるがそれでもだ。
「あれだけの武道全てに免許皆伝とはな」
「しかも文もまた、ですから」
「そして陸戦の指揮は全く出来ない」
 東郷はあくまで海軍の人間だ、陸軍のことも陸戦のことも全くの専門外なのだ。
 それでこう話したのである。
「利古里ちゃん、そして陸軍でないとな」
「とてもですね」
「ああ、何も出来ない」
「海軍としては」
「海軍も海軍でしかない」
 東郷はこうも言った。
「陸軍は陸軍だ」
「その二つがなければ成り立ちませんね」
「どちらが上ということもないからな」
「祖国殿は他にも考えておられる様ですが」
「ここは祖国さんに任せよう」
 これが東郷の判断だった。
「陸軍さんのことはな」
「はい、帝も首相も決断されましたし」
 そして日本もである。
「それならば」
「俺達が言うことじゃない」
「我々は我々の務めを果たすべきですね」
「今度はチリだ」
 その攻撃目標だ、次の。
「チリ攻略にかかろう」
「ダメージを受けた艦隊の応急修理が終わり次第出撃ですね」
「そうだ、そのうえで行こう」
「わかりました」
 秋山は東郷の言葉に頷いた、そうしてだった。
 枢軸軍はイナゴ達を退治し日本帝国軍における亀裂の問題に解決の道をつけたうえで今度はチリに向かう、アステカ帝国との戦い
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