第十章
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「全て俺が選んでやる」
「ああ、いつも通り頼むな」
「そのうえで勝つ」
必ずだというのだ。
「そうしていくぞ」
「それとだけれど」
今度は美羽が話した。
「スサノオは今回も自分自身も出て来るわよね」
「そうなりますね」
エリカが美羽のその言葉に応える、火野の参謀がアンクならば後藤の参謀は彼女だ、その立場から話すのだった。
「かなり高い可能性で」
「やっぱりそうですよね」
「はい、可能性は高く」
そしてだというのだ。
「今回もかなり強力な姿で出て来て戦いを挑んでくるでしょう」
「その時は俺が倒してやるか」
如月が不敵な声で言った。
「タイマンでな」
「そしてその前にだ」
朔田は意気を見せる如月に注意を入れた。
「ホロスコープスの奴等を倒してからだ」
「まずはだな」
「そうだ、まずは連中と戦う」
そして勝ってからだった、スサノオとの決戦は。
しかもだ、それに加えてだった。伊達がここで言うのだった。
「何処で戦うかだよな」
「戦場ですね」
「ああ、それの問題もあるからな」
伊達はユウキにも応えてこのことを指摘した。
「戦う相手と同じだけ戦う場所、それに戦う時間が大事だからな」
「確かに。戦う場所が学校と山で全く違いますし」
ユウキも一年間仮面ライダー部にいた訳ではない、このことはわかる様になっていた。
それでだ、こうも言うのだった。
「お昼と夜でも違いますしね」
「そういえば俺達は夜はあまり戦ってないな」
ふとだ、歌星はこのことに気付いた。
「学園での戦いが多かったせいだろうか」
「つまり君達は夜間戦闘には慣れていないってことだな」
伊達はここでのこのことを指摘した。
「結構まずいと思うんだけれどな」
「俺達もあまりなかったな」
アンクは自分達のことも気付いた、彼等も他のライダー達と比べると夜間での戦闘の経験は少ないのだ。
それでだ、こう言うのだった。
「スサノオが夜の戦いを仕掛けるくる恐れもある」
「答えは出た、今からだ」
まさに今だというのだ、歌星が一同に言った。
「夜の戦いの訓練をするか」
「夜のか」
「そうだ、スサノオは虚を衝く」
これもまた彼のやり方だ、敵の予想していないところを攻めることも弱点を衝くことも戦いの常道だが彼もそれを使うのだ。
「それならだ」
「それに備えてか」
「今日からでいいでしょうか」
歌星は今度は火野達に顔を向けて彼等に問うた。
「夜での戦いの特訓を」
「ああ、いいよ」
「望むところだ」
火野とアンクが応える。
「戦いに勝つ為だからね」
「やっておくに限る」
こう答えてだ、彼等も夜の戦いへの訓練を了承した。それでいいというのだ。
このことを決めてからだ、さらにだった。
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