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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第10話
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を……全てを変革できる力を…………私によこせ!!!

Damage Level ・・・・・・D.
Mind Condition ・・・・・・Uplift.
Certification ・・・・・・Clear.


《 Valkyrie Trace System 》・・・・・・・・boot.

◇   ◆   ◇   ◆

「ああああああああああああ!!!」

突如、ラウラが悲鳴をあげた。そして、ラウラのISの形状が変わっていく。会場にいる、全てのものが驚いている。モニターで見ている俊吾と簪も同様だ。モニターの中で、ラウラという存在が書き換えられている。まさにそんな感じだ。

異常を察知した教員たちが、観客席にシャッターを降ろしていく。これで余程のことがない限り、観客席に被害が行くことはない。

誰もが異常事態に騒いでいるが、俊吾は別な理由で動揺していた。

先ほど、モニターでラウラのISの形状が変わったとき、後ろの空に何か影が見えたのだ。

まさか……もう、か……?デュノア社が動き出したのか?考えすぎだとは思うが…………けど、あの影の形状はIS、しかもラファール・リヴァイブだった。見間違いするはずはない。何て言ったって俺が一番好きなISだ。となると、この混乱に乗じて何かアクションを起こすつもりじゃ……こうしちゃいられない。

俊吾は控え室を飛び出した。

「俊吾くん……!?」

簪の驚いた声が聞こえたが、無視して外に向かう。幸いにも廊下まではシャッターが降ろされていない。簡単に外に出ることができた。外には何人かの教師がいて、外に出てた生徒を保護していた。教師は俊吾に気づき

「君もこっちにきて!」

と保護しようとする。だが、ここで保護されてしまったらこのあと行動できなくなる。瞬間的に考えを巡らせ、突破口を探す。少し見渡すと、教師の中に麻耶がいることに気づいた。これで一つ突破口を思いつく。

「あのすいません!山田先生!」

俊吾は声をあげ、麻耶を呼ぶ。その声に気づき、麻耶が俊吾に近づいてくる。俊吾を保護しようとした教師は麻耶が来たので大丈夫と思ったらしく、配置に戻ったようだった。

「どうしました、大海くん?」

「織斑先生って今呼ぶことが出来ますか?」

「え?呼べないこともないですが、今は緊急事態なので難しいかと」

「それでも呼んでください!それ以上の緊急事態が起ころうとしてます!」

俊吾が大声で言ったせいで麻耶は驚いたようだったが、焦りを理解してくれて直ぐに千冬に連絡を取ってくれた。

これで最低限、対策は打てるはずだ。だけど、間に合うかが分からない。理由もわからない。いや、理由はシャルル絡みなのは確か。けど、それをどうやって織斑先生たちに教えるか……。
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