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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第10話
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れに、人見知りに一夏のようなイケメンと話せという方が間違っている。その様子を見て、シャルルは段々と機嫌が悪くなっている。

「そういえば、お前らそろそろ出番じゃないか?」

俊吾に言われ、トーナメント表を確認すると、一夏たちの二つ前の試合まで終わっていた。実質、今やっている試合の次である。

「お、そうだな。俊吾と簪。そろそろ行ってくるな」

「おう、頑張ってこい」

一夏は先にカタパルトに向かった。

「じゃ、僕も行くね」

「行ってらっしゃい」

「うん、行ってきます」

シャルルは微笑みながら控え室を出ていった。部屋に俊吾と簪だけになると簪が口を開いた。

「何だかシャルルくんって……女の子みたいだね」

一瞬、言葉を失った俊吾だったが、すぐに持ち直し口を開く。

「まぁ、体の線も細いし仕方ないんじゃないか?」

「それとは違くて……仕草が女の子っぽいっていうか…………」

……やはり、楯無さんの妹と言うべきなのか。シャルルを少し見ただけで、良く分かるもんだ。でも、言われてみれば、やっぱり少し気が抜けてるのか仕草が女らしかった気もする。まぁ、でも問題ないだろう。今日、区切りを付けると言ってたし。とりあえず、この場は何とか取り繕って終わろう。

「俺はあんまりそう思わないけどな」

「何だか、私も自分で言ってて……自信なくなってきた」

「ま、それでも問題はないだろ?それに、一夏たちの試合が始まりそうだ」

中継モニターを見ると、さっきまでやっている試合が終わり、一夏たちの試合の準備が始まっていた。

◇   ◆   ◇   ◆

「ふん、逃げずにちゃんと出てきたんだな」

「まあな。逃げる理由もないしな」

場所はアリーナ内。一夏とラウラは対峙して直ぐに皮肉を言い合う。シャルルと箒はそれを苦笑いしながら見ている。

『両者、定位置まで移動してください』

二つのタッグは中央に向かう。

『3、2、1……試合開始』

ブザー音が鳴り響き、試合が始まった。

一夏はブザーと同時に瞬間加速を使い、ラウラに攻撃を仕掛けた。不意打ちになったかと思われたが、ラウラの前で一夏が止まる。

「っ!」

「ふ、ワンパターンだな、貴様は」

ラウラは右手をかざしていた。AICである。慣性停止能力とも言われ、運動している物のベクトルを無くし、止めることができる物である。意識が向けられている物全ての動きを止めることもできるが、それは操縦者の技量による。

「今回は遊ぶ理由もないしな。これで終わりにしてやる」

ガチャンと音を立て、ラウラはレーザーカノンの標準を一夏に合わせる。万事休止かと思われるが、横から銃弾が飛んでくる。

「なっ!」


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