第3話 北米の風
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ていた。おそらく、勇者の石がマシンと融合した際に起きる現象を観測するためだろう。その証拠に、無数のカメラやセンサーが中央にあるスペースシャトルと青い戦闘機へと向けられていた。
「勇者の石は何処だ!」
星史がそう言って中を見渡すと、避難して行く研究者の姿が見えた。彼の手には一つのアタッシュケースが握られている。
「そこの君!!」
直様、星史は彼に声を掛けた。それを聞いて振り向いた研究者は驚く。
「高杉大佐!どうしてシェルターでは無くここに!?」
「勇者を復活させるためだ。それより、勇者の石は?」
「このケースの中ですが・・・」
「よし、今直ぐ復活させる!」
「待って下さい!既に私以外の研究員は皆避難しれしまっているので、このままではデータの収集が・・・」
「そんな事を言っている場合か!!」
緊急事態にも関わらず、勝手な事を言う研究者に星史は食ってかかる。その時、一人の兵士が飛び込んで来た。
「大佐、大変です!敵がこちらに向かっています!!」
「何!?もうダ・ガーンがやられてしまったのか!?」
「そんな!!」
その報告に星史はもちろん、れいも驚愕する。
「いえ、奴の乗っていた円盤がロボットに変形して足止めを行っています。そのせいでダ・ガーンはこちらに来れません。」
「今のを聞いただろう!早く勇者の石を出せ!!」
「・・・分かりました。」
研究者は観念し、アタッシュケースを開けて勇者の石を出した。
「れい君!オーリンをかざすんだ!!」
「はい!!」
星史の指示通り、れいはダイレクターを取り出し、オーリンをかざす。
「目覚めて!ジェットセイバー!シャトルセイバー!」
猛禽顔のロボット“ファルコ・ティラトーレ”のメインカメラを介してキャンデロロは戦場の様子を眺めていた。
「あのジェット機に乗っていた人間達が入って行ったって言う事は、そこに新たな勇者が眠っているのね。ファルコ・ティラトーレさん、やってしまいなさい。」
キャンデロロが命令すると、ファルコ・ティラトーレはマシンガンを構え、格納庫へ向けて連射する。それだけで格納庫は瓦礫の山と化した。
「うふふふ。これで終わりね。じゃあ、リチェルカ・ドゥエさんはデータ収集じゃなくて殲滅を・・・」
それを確認したキャンデロロはダ・ガーンと戦っているロボットに新たな命令を送ろうとする。だが、その時・・・
『ジェットディスポーザー!!』
『シャトルブラスト!!』
瓦礫の中から放たれた二本ずつの振動波と火炎放射がファルコ・ティラトーレを襲った。
「何ですって!?」
それを見たキャンデロロは驚愕する。すると、瓦礫の山から二体の
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