第3話 北米の風
[1/10]
[8]前話 前書き [1]次 最後
緑が浜中学校。
男女共学の公立校で、緑が浜に住む中学生の大半はここに通っている。れい達もまたその一員だ。
「こらそこ!派手なアクセサリーは校則違反だ!!」
学校の風紀委員長、桜小路芽衣はいつも通り校則違反者の取締を行っていた。
「けっ、宇宙人の癖に地球で偉そうにしやがって。」
注意されたいかにも不良な学生は悪態をつく。
「私が何であろうが、貴様が校則違反をしているのには代わり無い。」
「うるせえ!!」
すると、不良は芽衣に殴りかかった。だが、彼女は一切動じずに腰にベルトのように巻いたムチを取り出す。そして、向かって来る拳をムチで叩き落とした。
「いってえ!このドS星の王女が!!」
「何度言ったら分かる。私はワイルダー星人だ!!」
そんな二人やり取りを見ている三人の男子達が居た。
「ええなあ。あいついつも桜小路さんにムチをうってもらって・・・」
「宇宙人とのハーフでエルフ耳、さらに風紀委員長にムチと属性多過ぎぜよ。」
「だがそれがいい。」
・・・何ともダメ過ぎる会話である。
「相変わらずバカだな、お前ら。」
そんな彼らに後ろから声をかける少女が居た。
「高杉!それに黒騎さん!!」
「・・・なあ、何であたしが呼び捨てでれいはさん付けなんだ。」
声をかけた少女、星矢は少年達の反応に不満があるようである。
「いや、だって黒騎さんはお前と違って可愛いし。」
「高杉の中身は実質男と同じやろ。」
「俺っちの中で高杉は男という扱いになってるぜい。」
「よし。てめえら表に出ろ。」
答えを聞いた星矢はボキボキと指を鳴らしながら三バカに近付いて行く。
「せ、星矢!落ち着いて!!」
そんな彼女をれいは止めようとする。その間に三バカは逃げて行った。
「何をやっているんだ。」
すると、そこへ騒ぎを聞きつけた芽衣がやって来た。
「芽衣!いや、これはその・・・」
「どうせ男子どもに“男女”とでも言われたのだろう。」
「うん。間違っちゃいないけど、何故かそれが無性に腹が立つ。」
芽衣の物言いに星矢は額に青筋を立てる。
「と言うか。またスカートをそんな短くして。それにその派手な髪飾りといい、見た目だけでも女であることをアピールしているようだが・・・中身がそれでは無駄だぞ。」
「もう頭きた!覚悟しやがれ!!」
そして、ついに逆鱗に触れられた星矢は何処からか竹刀を取り出して構えた。
「面白い。今直ぐお前を模範生徒へ更生させてやる。」
すると、芽衣も負けじとムチを構えた。
「ちょっ!二人とも落ち着いて!!」
れいはそんな彼女達をなだめようとする。
「れい止め
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ