第2話 隊長になった少女
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音を上げた事などありませんぞ。」
「ええ!?あいつ毎週こんな事やってんのかよ!?」
ばあやの口から出た驚きの事実に星矢は驚愕する。
「そう言えば、れいの方は何やってんだ?」
「れい様には奥様に出すお料理を任せておりますが。」
「はあ!?何言ってんだ!あいつ殆ど料理出来ないぞ!!!」
桜小路家の調理場。ここで星矢と同じく割烹着姿のれいは困惑していた。彼女は元々料理が得意ではないがそれだけが理由では無い。
なんと、桜小路家の調理場はシステムキッチンなどではなく、釜戸だった。
(どうすればいいの!?)
当然、れいにその使い方が分かる訳も無い。ひとまず、まずはご飯を炊こうとお釜を取り出すれい。そのまま米を洗うがここで問題に気付いた。
(水って、どれくらい入れればいいの?)
お釜には炊飯ジャーのようにどれくらい水を入れればいいのかという印が着いていない。なので、れいはそこでフリーズしてしまう。
「何をしているの?」
そこで、後ろから声をかけられた。振り返ってみると、そこには芽衣の母親“桜小路蛍”が立っていた。
「蛍さん!?どうしてここに!?」
「うちの調理場の勝手が分からないんじゃ無いかと思って見に来たの。」
「それは、どうも・・・」
「それと、あなたに伝えなきゃいけない事があるの。」
「伝えなきゃいけない事?」
「そう。」
れいが聞き返すと、蛍は頷きながら応える。
「また、来るわ。」
「来る?まさか、昨日の敵が!?」
「そう。心を絶望にとらわれてしまった悲しい人が。」
「心を絶望にとらわれた?」
蛍の言葉の意味が分からず、れいは首を傾げる。だが、れいは直ぐに街へ向かう事を決めた。蛍の予知はよく当たり、星史が勇者の隊長だった頃は何度も助けられたと聞いている。なら、また敵がやって来ると言う事はほぼ間違いは無い。
「ごめんなさい。私、用事を思い出したので行ってきます!!」
「うん。」
割烹着を脱ぎ捨て、玄関へ向かうれいを蛍は黙って見送った。
一方、ここは地球防衛機構軍の日本支部。ここのレーダーが再び謎の飛行物体を捉えていた。
「奴は何処へ向かっている!」
「お待ち下さい!」
星史に言われ、オペレーターは敵の行き先の計算をする。その時・・・
『星史。』
格納庫に居るダ・ガーンから通信が入った。
「どうした、ダ・ガーン。」
『れいから連絡が来た。緑が浜に敵が近付いているらしい。』
「緑が浜に?」
そう星史が聞き返した時だった。オペレーターが計算を終えた。
「出ました!エリア357です!!」
「昨日と同じか!!」
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