第2話 隊長になった少女
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、何処へ行けばいいんだ?」
「病院よ。」
「病院?どこか悪い所でもあるのかい?」
「私じゃなくて友達の見舞いよ。」
「なるほど。彼女か。」
ダ・ガーンは基地へ行く前に救急車で病院へと運ばれた少女を思い出す。
「そう言えば、少し気になっていたんだが。彼女の父上の名前はもしや“ヤンチャー”と言うんじゃないのかい?」
「そうよ。」
「やはりな。あの髪の色と尖った耳からしてそう思ったよ。」
「そう言えば、ヤンチャーさんも確か勇者の隊長だったって聞いたわね。」
芽衣の父親であるヤンチャー。本名“ヤンチャラン・スターレット・バンナー・グリシウス・ジャックギンガー・ワイルダー14世”はオーボス軍に滅ぼされたワイルダー星の唯一の生き残りで、ワイルダー星の勇者“セブンチェンジャー”の隊長でもあった人物だ。
「そろそろ病院ね。ダ・ガーン、ここで止めて。」
「了解。」
病院へ来たれいはナースステーションで芽衣の病室を聞いた。彼女が少々特殊な生い立ちであるためか個室にあてがわれているそうだ。れいは直ぐにそこへと向かった。
「芽衣!大丈夫!!」
そして、病室へ飛び込むと・・・
「れい、心配をかけたな。」
芽衣はベッドの上に居た。見た所元気そうである。
「よっ、隊長さん。」
星矢も室内に居て芽衣の看病をしていた。
「星矢・・・私をそう呼んだって事はまさか・・・」
「おう。芽衣にはちゃんと説明しておいた!」
「やっぱり・・・」
軽いノリで言う星矢にれいは頭を抱える。
「星矢。言っておくけど、軍では私が隊長だって事は秘密にするって方針になったから。」
「え!マジか!?」
「マジよ。」
驚く星矢にれいは真顔で答えた。
「まあ、芽衣になら言っても大丈夫ね。誰かさんとは違って口が固いだろうし。」
「悪かったな!!」
「それより芽衣。調子はどうなの?」
文句を言う星矢を無視し、れいは芽衣に容体を聞いた。
「骨や内臓に異常はなかったが、大事を取って数日入院だそうだ。」
「そう。良かった。」
「良かった?どこがだ!!!」
その時、芽衣がいきなり叫んだのでれいと星矢は思わず一歩下がる。
「こうしている間にもし母さんがまた倒れたりしたら誰が面倒を見るんだ!!」
だが、この言葉を聞いて「またいつものか。」とため息をついた。
「でも、ヤンチャーさんが居てくれるから大丈夫なんじゃ・・・」
ひとまず、れいが落ち着かせようとする。
「父さんは当てにならない。」
「おい、ヤンチャーさん泣くぞ。」
返ってきた答えに星矢がツッコミを入れた。
「って言うか。
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