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プリテンダー千雨
プロローグ
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「いらねえよ!そんな物騒なモン!!」

「私も千雨にはずっとこの事を知らずに普通の人間として生きて欲しかった。だが、そうも言っていられない状況になってしまった・・・」

「どう言う意味だ?」

「デストロンとクインテッサの影が地球に忍び寄っている。」

父さんの話によれば、クインテッサと言うのはトランスフォーマーの先祖となったロボットを生み出した種族だそうだ。自分達が楽をするためにロボットを生み出したのだが、奴隷として扱ってきたので反乱を起こされてセイバートロンを叩き出されてしまったらしい。今はセイバートロンを取り戻すために死の商人として暗躍しているんだそうだ。
そして、トランスフォーマーは暫く平和に暮らしたんだが、軍事用ロボット集団“デストロン”がクーデターを起こしたので民間用ロボット“サイバトロン”は自らを武装してこれと戦っていた。今は一応和平を結んでいるらしいが、それに納得していない奴らがクインテッサから武器を買って色々とやらかす事があるらしい。
因みに、父さんはサイバトロンだそうだ。

「別に私と一緒にデストロンやクインテッサと戦えなどとは言わない。ただ、もしもの時のために身を守る手段を与えておきたいだけなんだ。」

「・・・わかったよ。」

もし、デストロンやクインテッサと遭遇した時、何も出来ずに殺されるなんてまっぴらごめんだ。だから、私は腕時計を受け取った。

「使い方はもう分かってるな?」

「ま、さっき見てたからな。」

「じゃあ、試しにやってみろ。」

私はさっき父さんがやってたみたいに腕時計のボタンを押しながら叫んだ。

「スーツオン!!」

すると、私の体に装甲が纏われた。だが、何故か父さんみたいなゴツイ鎧ではなく、武装○姫とかイ○フィニット・スト○トスみたいな感じに水着みたいな体にフィットするスーツ+手足の装甲と背中の翼と言う姿になった。因みに、スーツは緑で装甲の色は父さんのロボットモードと同じ黄色だった。

「父さん・・・娘になんつー格好させんだよ。」

私は怒りで震えながら父さんを睨みつけた。すると、父さんは慌てて弁解する。

「ま、待て!その姿はお前がそうイメージしたからだ!!」

そう言えば、女として父さんのみたいなゴツイのは嫌だなとか、考えてたけど・・・それとやっぱり、メカ少女と言えばこんな感じって言うイメージが私の中にあるからか?

「と、とりあえず。今度はロボットモードになってみろ。掛け声は“プリテンダー”だ。」

「分かったよ・・・プリテンダー!!!」

ちょっと恥ずかしいと思いながらも、私はそう叫んだ。すると、私の姿はロボットへと変わった。装甲の色は濃い紺色。つまり父さんとはスーツとロボットモードの色が逆になっていると言う事だ。
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