第1話 勇者復活
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考えていた。
(再び、彼らが必要とされる時が来てしまったのか?)
かつて“勇者”達の指揮官として戦った彼は、これはオーボス軍の侵攻以来の人類の危機では無いかと考えていた。
「推定ルート、出ました!!」
その時、オペレーターの一人が飛行物体の推定飛行ルートの計算結果を告げる。
「奴の目的地は・・・エリア357です!」
「何だと!?」
それを聞いた星史は確信した。これはオーボス軍級の脅威だと。エリア357。そこはプラネットエナジー解放点の一つであると同時に・・・かつての戦友“ダ・ガーン”の眠る“緑が浜”を含んでいたからだ。
「ここは頼む!」
星史は指令室を副官に任せると、ある場所へ向かった。
星史が向かった場所。それは、基地内にあるガレージの一つだ。彼はシャッターを開けて中に入る。そこにあったには・・・一台のパトカーだった。スポーツカーがベースで、カラーリングは白黒ではなく白と青で、ボンネットには黄色い六芒星が描かれている。星史はそれに乗り込むと、エンジンをかけて緑が浜へと出発した。
一方、こちらは学校へと向かうれい達。彼女達は星矢の案内である場所の中を通過していた。そこは・・・
「まさかお寺の中を突っ切る事になるなんて・・・」
そう。れいの言うとおりここは寺の敷地内だ。厳光寺という名前で、奈良時代からある由緒正しい寺である。それゆえか敷地はかなり広く、高台の上に立っている。
こんな所を近道に使っても大丈夫なのだろうか。そうれいが考えた時だった。
「ちょっとストップ!」
突然、本堂の前で芽衣が止まった。
「おい、何してんだよ!!遅刻すんぞ!!!」
「うるさいわね!やる事があるの!!」
止まった芽衣に対し星矢が文句うが、芽衣はそのまま本堂の前で手を合わせて拝み始める。
「だから何してんだよ!!」
「中を通らせてもらっているんだ。拝んでおかなければバチが当たるだろう!」
文句を言う星矢に芽衣はこう答えた。
「じゃあ、私もやっておこうかな?」
すると、れいもそれに便乗して拝み始めた。
「だから!んな事してら近道の意味が無いだろうが!!」
それを見た星矢はしびれを切らし、二人の腕を掴んで引きずって行く。そして、出口の門に差し掛かったとき・・・
「っ!?」
芽衣が何かを感じた。
「お、おい!どうしたんだ!?」
それを見た星矢は驚いて彼女に尋ねる。芽衣がこうなった時は大抵何かを感じ取った時だからだ。
「何か…来る。恐ろしいものが…」
「お、おい。そう言う事言うなよ。お前が言うとシャレになんないからさ。」
芽衣の口から出た言葉に星矢が不安になりながら言った時だった。
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