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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第三九幕 「モノクロームは空を舞う」
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さんぞ?』
『そうよ!このあたしも直々に指導してやったんだから負けたら承知しないわよ!』
「お前は『あれよあれ!はぁ?何で分かんないのよ!』みたいな感覚的なことしか言ってなかったろうに・・・あれ、指導に入るのか?」

様々な声が通信となって飛び交い、一夏を激励する。いや実際鈴の指導は口下手とかそういう問題ではく意味不明だった・・・箒の擬音教育法も大概だったが。そこにユウが口をはさんだ。

「何言ってるの一夏。君に付き合ってくれた時点で感謝すべきでしょ」
『流石ユウは分かってるわね!いい、一夏?負けたら罰ゲームよー!!』
『ユウも頑張ってね?君の罰ゲームは・・・“ジョウといっしょにISとれーにんぐ”でいいかな?』
「何が何でも勝たせてもらうよ一夏!!」
『おいユウそんなに兄と二人っきりは嫌か!?お兄ちゃん泣いちゃうぞ!?』

急に気合を入れ直すユウ。余程ショックだったのかジョウから悲痛な声が上がったが、すかさず簪がフォローに入る・・・と見せかけて抉る。

『大丈夫・・・ちょっとした冗談、だと思いたい』
『願望ですの?』
『現実は、非情』
『ユウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!』
『試合開始10秒前だよー!!』

審判を任された佐藤さんの声に私語は止み、一夏とユウも臨戦態勢に入る。
学園に来てからも時々組手で勝負したりはしたが、ISでの戦いはこれが初めて。互いに互いの手はある程度知っているが、ISが絡んでくると予測できない部分が多い。
一夏は自分が高揚しているのを感じた。親友とのガチンコ勝負・・・今までの努力が活かされるかどうかの自信と不安、そしてユウの実力に対する畏怖と期待が混ざり合い、自然と口角が吊り上る。そしてその相反するギリギリの感情の狭間に高揚を覚えているのはユウも同じことだった。


佐藤さんのカウントが残り時間を刻んでいく。

『9・・・8・・・7・・・654321はいドン!』
「えっちょっ早い!?」

カウントが面倒になって一気に時間を飛ばされたため一夏はスタートダッシュに盛大に失敗した。こんな状況でおふざけをかますとは予想外だったせいで観客の一部もズッコケている。対するユウは・・・

「む、隙ありだよ一夏!!」

兄と過ごすことによって身についた持ち前の平常心で普通に対応して見せていた。この辺りが適応力の違いという事だろうか。

バーナーを吹かしてすぐさま噴射加速、弾丸のように白式に迫る。が、かろうじて体勢を立て直した白式の剣、雪片弐型が風花を迎え撃った。
ユウはすぐさま一夏の狙いを理解する。恐らくカウンターを狙っているのだ。基本的に直進しか出来ない上に一度加速するとなかなか止まれない風花相手なら恐らく最も有効な戦法だ。だが―――

「情報不足が祟ったね・・・!スラスター
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