暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第82話
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 本当に置いていくなああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

後ろから電撃が飛んでくるがそれを能力で防ぎつつ、麻生はその場から逃げるのだった。









どうやら逃げ切れたようだ。
麻生は念には念をと裏路地などを通った。
追手が来ていない事を確認して、足を止めてため息を吐いた。
そして、携帯電話で今の時間を確認するともう一度麻生はため息を吐いた。
次に出場する協議が始まる時間が迫っていた。
今の位置を携帯のGPSを使って確かめる。

(この位置だと、裏路地を使わないと間に合わないな。)

三回目のため息を吐いて、止めた足を動かす。
さぼってもいいのだが、竜也達が来ていて制理もいるこの状況でさぼると後々面倒な事になる。
裏路地を走っていると、突然麻生は足を止めた。

(この匂い・・・・血か。)

裏路地を走っている麻生の鼻が血の匂いを感じ取ったのだ。
此処は裏路地。
不良達が喧嘩した影響で血の匂いがするのかもしれない。
だが、麻生の鼻で感じ取った血の匂いは不良達が喧嘩で流す血の匂いとは比べ物にならないくらい強烈だった。
その匂いが気になったのか、匂いのする所に向かう。
麻生のいた位置から少し歩いた所に、人混みが出来ていた。
その人混みに近づき人と人の間を通り抜けていく。
狭い路地だった。
暗い裏路地が、より一層暗い赤色によって染め上げられている。
そこには小萌先生と上条とステイル、そして血で染められた地面に黒い髪を浸している姫神秋沙。
顔から手足の先までが、真っ青に色が抜けてしまっている。
体操服の上半身の部分がズタズタに破られていた。
その上から包帯が巻きつけられていた。
鎖骨の辺りから、おへその少し上まで・・・ほとんど全部だ。
麻生は医学の知識も持っているので、その包帯の巻き方は完璧に仕上がっているのが分かった。
だが、そこからにじみ出る液体で包帯は真っ赤に色を変えていた。
血だまりの中に、ゆで卵の殻剥きに失敗したような、皮膚の張り付いた小さな肉片が沈んでいた。
姫神は動かない。
だが、浅い呼吸音が聞こえるのでまだ死んではいない。
麻生は目の前にいる生徒達の事など考えず、そのまま押し退けるように前に進む。
その一人の男子生徒が、麻生の行動にいらついたのか麻生の肩を掴んでくる。

「おい、何か一言くらい言えないのかよ。」

そのまま男子生徒の方に振り向く。

「ひっ・・・・」

麻生眼を見た瞬間、声をあげた。
その眼は冷たく、そして怒りのような感情が含まれていた。
男子生徒はそのまま手を離す。

「麻生ちゃん?」

小萌先生の声に上条とステイルが人混みの方に眼を向ける。

「恭介、何でお前が此処に・・・」

「そんな事は後
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