第四十七話〜結末の為の幕開け〜
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ィヴィオに謝罪の意味を込めて今回皆がピリピリしている理由を大雑把に説明したところ、ヴィヴィオがお見送りをしたいと言ったのである。
「初めて見送った時になのはが笑顔になったことを覚えていたんだ」
そのライの言葉で、なのははヴィヴィオが初めて「いってらっしゃい」と言ってくれたことを思い出す。
「ヴィヴィオ」
「……うん」
ヴィヴィオの気持ちを鼓舞するようにライは名前を呼びかける。すると決心するようにヴィヴィオがゆっくりと口を開いた。
「あの……ね、なのはママ」
「うん」
「いってらっしゃい」
「うん!」
その言葉が嬉しくて、なのはは笑顔と抱擁をヴィヴィオに返した。そのヴィヴィオは緊張が切れたのか、重くなった目蓋を閉じようとしていた。
ヴィヴィオを抱え上げたなのははライにヴィヴィオを渡した。
「じゃあ、行ってくるね」
「うん、ヴィヴィオと2人で待っているよ」
そう笑顔で返し、ライも出撃する皆を見送った。
機動六課・廊下
眠ってしまったヴィヴィオをライは寝室であるなのはとフェイトの部屋に向かっていた。その横には、フェイトも一緒である。ヴィヴィオが起きないように静かにしていた二人であったが、唐突にフェイトが喋り始めた。
「なのはが少し羨ましいな」
「?」
「私はエリオとキャロから、そんな風に呼ばれたことがないから」
苦笑気味にそう答えるフェイトに、ライはあることを思い出し言葉にする。
「フェイトはヴィヴィオの後見人だから、もう1人のママになるんじゃないかな?」
そのライの言葉にキョトンとするフェイト。それが可笑しくて笑みを零しながらライは言葉を続けた。
「明日の朝、出かけるときにヴィヴィオに教えてあげるといいよ。きっと喜ぶと思うから」
そう言って、ライは優しくヴィヴィオの背を撫でる。その2人の姿がとても美しく見えて、フェイトは視界に自室の扉が映り、それを見続けることができないのを少し残念に感じた。
機動六課・ロビー
公開意見陳述会、当日。
その日、フェイト達を送り出してからライは生活スタッフであるアイナと六課に残留組のザフィーラにヴィヴィオを任せ、ライはロビーのテレビを見ていた。テレビに映っているのは陳述会の中継である。それをいつもよりも真剣な表情をしながら見ているため、ライの周りにはあまり人が集まらなかった。
(事が起こされるのなら…………陳述会の終盤、夕方か)
自分が管理局に対して襲撃をかける場合のシュミレーションを頭の中で組み立てていく。そして自分の中での引っかかりを言葉にして、思考の中に浮かばせていく。
(例の予言が正しいものと仮定して、何を持
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ