第四十七話〜結末の為の幕開け〜
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とっては簡単であるのだが、ルルーシュやスザクの時の様に自分が何もできずに最悪の事態が起こってしまうかもしれないと考えると、いつもどおりの冷静さは保つことが出来なかった。
「…………」
第三者が見たら、彫像と間違えるのではないかというほどに微動だにしないライ。このまま永遠にこの風景が続くと思われる中、それは唐突に破られる。ライのすぐ近くに置いておいた蒼月とパラディンが光とアラームを発したのだ。
「マスター、時間です」
「うん」
短いやり取り。それだけでこの部屋での会話は終了し、ライは日が落ちて暗くなった自室を後にした。
時間を教えた蒼月の言葉にライはいつもの落ち着いた声音で答えることが出来ていた。
機動六課・ヘリポート
今回の警備任務は前日からの夜間から行われるため、出動自体は夜に行われる。その為、六課の隊員の移動手段であるヘリの発着場にフォワード陣は集まっていた。
今回の任務の予定や内容を確認し終えると、先行部隊であるスターズ分隊、エリオ、キャロ、リィンフォース、ギンガがヘリに乗り込もうとしていた。だが、その場に現れた人物に気付き一同は一旦立ち止まり、その人物に視線を送った。そしてその人物の名前を一同を代表するようになのはが呟いていた。
「ライ君、ヴィヴィオ」
新しくヘリポートに現れたのはライと、そのライに抱えられたヴィヴィオであった。
一同がなんでここに2人が来たのか疑問に思っていると、ライがヴィヴィオを地面に降ろす。降ろされたヴィヴィオは足が地面に着くといつものように、ひょこひょこと歩きながらなのはの方に歩いて行った。
取り敢えずなのはがヴィヴィオの視線に合わせてしゃがむと、ヴィヴィオに尋ねてみた。
「ヴィヴィオ、どうしたの?もう寝る時間だよ」
「う……ごめんなさい」
咎められたと思ったのか、ヴィヴィオは少し泣きそうになりながらもなのはに謝る。よく見ると、ヴィヴィオの目の周りが少し赤くなっており、眠いのを我慢するために目をこすっていたのが見て取れた。
言い出しづらいのか、ヴィヴィオは何度が口を開けたり閉じたりしている。だが、今は出発前で時間もないため、なのはは見上げるような形でヴィヴィオの近くに立っていたライの方に疑問の視線を投げかけた。
「ヴィヴィオがなのはに見送りをしたいって僕に頼んでいたんだよ」
「え?」
「ここ少しの間、皆がピリピリしていたから不安だったんだと思う」
そう補足するライであったが、本人は自分が原因の一端であることを理解していた。これまでと同じで、ヴィヴィオと一番長い時間一緒にいるのはライである。そして今回の件でピリピリしていたのはライも同じで、ヴィヴィオはそれが怖かったのだ。それを察したライはヴ
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