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我が剣は愛する者の為に
欲するは力
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も襲えて、悩みの種は消える。」

その言葉を聞いて唯はため息を吐いた。

「分かっていないな。
 たかが、烏合の衆。
 何人集まった所で私に勝てる訳がないだろう。」

「んだとこら!!」

唯の言葉が癇に障ったのか、四人の賊が一斉に唯に襲い掛かる。
青竜偃月刀を素早く振り回し、横に並んで襲い掛かってくる賊達の足を斬り裂く。
斬られたことによって、バランスを崩し前のめりに賊達は倒れる。

「あがあああああああ!!!!!」

斬られた賊達が似たような叫び声をあげる。
唯は倒れている賊達にとどめをさして、残りの賊達に近づく。

「私はお前達のような賊が大嫌いだ。
 貴様らのせいで何人の人の命が消えて言った事か。」

その頭に過ぎるのは縁の顔とその亡くなった両親の顔だ。
強く青竜偃月刀を握り締め言った。

「貴様らは一人も生きて返さん。
 此処に来たことを後悔するがいい!!」

地面を強く蹴り、青竜偃月刀で突きを繰り出す。
先頭にいた賊は全く反応する事ができず、その突きを正面から受ける。
顔を貫かれ、一瞬で絶命する。
青竜偃月刀を引き抜き、そのまま横に振り回し横にいた賊の胴体を斬り裂く。
瞬く間に賊の数が減っていく。
賊達もそれを黙って見過ごしはしない。
剣の抜いて、唯に斬りかかるが簡単に受け止められ、カウンターで一撃で仕留められる。
その光景を見て、数的有利という状況が徐々に覆され、賊達の表情に恐怖の色が見え始める。
逃げようとする賊も一人残らず殺していく。
数分で数十人いた賊は残り一人になった。

「貴様で最後だ。」

そのまま青竜偃月刀を振り下ろそうとした時だった。

「へ、へっへへ。」

最後の賊が何やら笑みを浮かべていた。
その笑みが気になり、振り下ろす直前で唯は手を止めて聞く。

「何がおかしい。」

「あんたは俺達の罠にかかったんだよ。」

「なに?」

賊の言葉に唯は眉をひそめる。
賊は言葉を続ける。

「この村で危険なのはあんただけだ。
 強さ俺達とは比べ物にならない。
 だから、人質を使ってあんたを殺そうって事になったんだよ。」

「ッ!?
 ま、まさか・・・・」

「そうさ。
 賊はこれだけじゃない。
 これの倍以上の数が回り込んで他の村人を襲う作戦だよ!
 俺達はあんたを誘き寄せる餌だったんだよ!!」

唯は息の呑む。
この男の言っている事が本当なら、今から向かっても間に合うかは分からない。
一応、村人も戦えるがこの倍の賊を倒す事はまず不可能だろう。

「はははははは!!!!
 もう手遅れだ!
 あんたもこの村もな!!」

「黙れ!!」

唯は青竜偃月刀を振り下ろし、賊を絶命させる。

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