第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第66話:船上の狼
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
う言うことをするべきなのに……アレをスタンダードに考えてはダメだろう!
「そうは言いますが、その師匠の血を引いた娘なんですよ……一人を絶頂かせ続いてもう一人を絶頂かせても、既に先に絶頂かせた方は体力を回復しており、俺に連戦を要求してくるんです! 奴等は俺の事を逝かせるつもりなのかと思っちゃいますよ(笑)」
爺さんとオッサンが青年の親父ギャグで笑っているが、まだ子供な俺には笑えない……
ただ白い目で連中を見詰める事しか出来ない。
多分俺はこのパーティー内で少数派だ。
リュカさんの発する毒に感染していない少数派だ。
何で感染しなかったのだろうか?
一緒になって馬鹿をやってれば楽になれるのだろうに……
俺は自分が真面目な人間だと思った事は無い……だけど彼らを見ていると、自分自身の真面目さに驚いてしまう事がある。
「ウルフさん、ご安心下さい! 多分お気に召す商品があると思いますよ……ちょっと私の部屋でご案内しますよ」
そう言うとトルネコさんは満面の笑みでウルフさんを自室へと招待する。
「あ、ブライさんとシンさんも如何ですか?」
「う〜む……ワシには不要な代物じゃと思うが、少しばかり興味が湧くのぉ! 見るだけでも構わないかな?」
「えぇ構いませんとも! 今は兎も角、未来で必要になるかもしれないじゃないですか! ……シンさんはどうしますか? もしかしたら今後素晴らしい人生が開けるかもしれませんよ(笑)」
「いえ、俺は……」
いい大人三人が馬鹿丸出しのユル顔で俺に問いかけてくる。
だが勿論断るだけ……
シンシア以外の女性など興味は持てないし、その彼女も既にこの世にいない……
楽しそうに船室へ引き上げる彼らを見て、大きな溜息を吐いてしまう俺が居る。
早く世界を平和にして、木こりのオジサンの下で静かに暮らしたいなぁ……
シンSIDE END
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ