第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第66話:船上の狼
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、男女間の事柄が原因で、先日の夜にパーティーが崩壊しそうになりましたけど……その点はどうお考えなのですかトルネコさん!?」
「そ、それは……その……」
意地の悪い質問だと思う。
でもリュカさん達に聞こえる様な声で、彼らの行いを推奨し胡麻を擂るオッサンに、苛つきを感じてしまったのも事実。
頼むから俺を利用して、リュカさんに気に入られようとするのは止めてくれ!
「しかしシン……あの騒動はリュカの経験豊富な体験談で無事に片付いたと思うのだが……一見アレな男じゃが、彼奴の人生経験は侮れないと思う。今後もこのパーティー内で人間関係のトラブルに見舞われても、彼奴が居る限り安心出来ると思うんじゃが?」
やはりコイツは洗脳されていたか!
あの人が頼りになるのは認めるし、ただふざけている訳でないのも認める。
だがトラブルを巻き起こすのも彼だと言う事を皆も理解して欲しい……望んでトラブルを巻き起こしてないにしろ、必ず拘わっていると言う事を理解して欲しい!
「それはそうなんですが……」
あまり彼の事でブライさんと口論をしても意味は無い。
取り敢えず俺が引く事でこの話題を打ち切った。
暫くの間、男三人が集まって気まずい沈黙に浸っていると……
船室の方から少しふらついたウルフさんが現れ、俺達を確認すると近付いてきた。
現在は心から尊敬できなくなってしまっている為、微妙な表情で迎え入れてしまう俺……
「ト、トルネコさん……ちょっとご相談があるんですが」
しかしウルフさんは俺やブライさんには関心が無く、珍しくトルネコさんへ話しかけてきた!
腹黒い商人は嫌いなんだと思っていたが……基本的何でも良いって事か?
「どうしましたウルフさん!? 何かお困り事のようですが……私の力で解決できることであれば何でも仰って下さい!」
あ〜あ……立場的に上だと思ってる人物から、何やら重要な相談事を持ちかけられ、立場逆転を狙う狡猾な男が、ギラギラと瞳を輝かせ始めたよ……
「お恥ずかしい話なんですが……何か精力を増強させる代物は取り扱ってませんかね?」
「……はぁ?」
まったくもって“はぁ?”だ! 何を言い出すかと思いきや、12歳の少女相手に、精力増強剤を欲すとは……
「お、シン君……そんな目で睨むなよぉ(笑) 俺の彼女は二人ともリュカさんの娘だから、アッチの体力が尋常じゃ無いんだ! 一人だけだったら何とかなってたんだけど、倍に膨れ上がったからねぇ……」
自ら招いた事態だろうに……
「若いのに何を言っておるんじゃ!? お前の師匠はそんなものに頼らずに、お前よりも大人数を相手に戦っておるんじゃぞ! 情けないとは思わんのか?」
違う、そうじゃないだろ! 数を減らす方向で努力したり、自分たちの体力内で頑張ったりとか、そ
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