論理回路と幻想殺し
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て、疲れるからしたくない。
でも、コイツラしつこすぎだったのだ。どう計算しても、コイツらと戦わずにすむ未来が無い。いや、無いこともないのだが、そっちも面倒くさかったのだ。俺のクラスメイトを人質にしようとするし。
「超能力者でも、序列が下なら何とかなると思ったか?残念だが、超能力者を常識で図ろうとするな。そもそもが、序列なんて『強さの順番』じゃないんだ。『学園都市に対する貢献度』の順番なんだよ。それだって、対した違いがあるわけじゃない。」
まぁ、序列1位〜4位は、戦闘でも人外レベルの化物たちだが。あんなのに絡まれたら、俺では命が幾つあっても足りない。超能力者は単騎で軍隊とでも戦えると言われているが、俺の専門はどちらかといえば経済だ。武力ではなく、未来を知るというアドバンテージによって、経済を支配する。・・・俺も、十分化物だったな。
「とにかく、しばらくアンチスキルの所で反省するんだな。自分たちの思慮の浅さを。」
「グハっ!!!」
恐怖で動けなくなった不良を叩きのめし、俺は電話を取り出した。アンチスキルに連絡して、コイツらを引き取ってもらう為なのだが・・・
「不幸だあああああああああああぁ・・・!!!」
「・・・は?」
知らない叫びが、俺の耳に響いた。
「・・・・・・・・・知らない。こんなの見てないぞ俺!」
その時、俺の心に浮かんだ感情は、歓喜だった。
学園都市に来てたったの二年で、俺の能力は完全に開花した。
”論理回路”。
昔は、『見た未来がいつのことなのか分からない』という致命的な欠陥が合ったこの能力だが、二年における能力開発によって、この欠点が無くなった。それに、『不確定要素』を多く持つ人間に対しても、ある程度の未来を視ることが出来るようになったのだ。
今の俺が見ることの出来る未来の範囲は、最大で五年後まで。ただし、このくらいになると、未来はかなり誤差が出てしまう。的中率は八十%くらいか。ほぼ百%の的中率を出せるのが、一年以内だ。一年以内なら、『何月何日の何時何分に何が起きる』かまでハッキリと視ることが出来る。
さて、俺は、朝起床してから、自分の一週間後までの未来を視る事を日課としている。当然、視た内容は全て暗記している(超能力者の頭脳舐めんな)。
・・・俺が視た今日の事件は、この不良共を叩きのめすことだけだ。それ以外は、俺には何も起こらないハズだった。
しかし、今、俺の予知を上回った人間がいた。ウニのようなツンツン頭の少年が、五十人以上の沢山のスキルアウトに追われて走っていったのだ。
「は、ハハハ!俺の今日の行動は、もう家に帰って
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