魔法先生ネギま!
0377話
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の身体は貴方達に売れる程安っぽい物ではありませんの」
好色なその視線にも眉を顰めつつ毅然とした態度で拒絶するあやかだが、それでもスキンヘッドの男はニヤニヤと笑いながら首を振る。
「それは通らないな。ここに来た以上は当然全て売って貰おうか」
やっぱりこうなったか。俺達を案内してきた男の俺やあやか達を見る目。最初のミノタウロスの男とは違って、どこか濁っているように感じられたのだ。だからこそ、前もって念話で警戒をしておいた。
「あやか、もういい」
「あん? 何だ、坊主は。今はこの嬢ちゃん達と話してるんだから邪魔しないで大人しくしておけ」
そう言いつつ、背後に浮かんでいた石の矢を1つ、俺の足下へと撃ち込む。
「貴方っ、何を!?」
「あやか、いい。それよりも茶々丸。周辺に人影は?」
「大丈夫です、問題ありません。ここにいる人達で全員だと思われます」
よし、取りあえず騒ぎになってもこいつら以外に迷惑を被る奴はいない、か。
「あん、坊主。何を考えてる?」
「さてな。取りあえずお前達にはもう用は無いから……」
その言葉を最後まで喋らせる事もなく、石の矢を飛ばしてくる男。
だが、速度も並以下。軌道も直線。フェイトの放ってきた石の槍と比べれば月とスッポン以上の差だ。そんな攻撃を防ぐのはそう難しい話ではない。
「な、何だと!?」
ガシリ、と俺の腹に突き刺さる直前だった石の矢を素手で掴んだ俺に信じられない、といった視線を送ってくる男。
そんな男達を白けた視線で眺める。こんな奴等は殺す価値もない、か。
「スライムッ!」
空間倉庫から伸びたスライムが部屋の中にいた男達を1人以外殴りつけて気絶させていく。
切り刻まなかったのは単純に騒ぎが大きくなって万が一にもフェイトに俺達がここにいるという事を知られない為だ。
そして唯一まだ意識のある男。即ち、俺達をここへと案内してきた男へと視線を向ける。
「ひっ、ひぃっ!」
「……助かりたいか?」
「は、はい! もちろんです!」
「お前の心掛け次第では考えてやってもいい」
「何をすれば……」
怯えた様子の男へと笑みを浮かべながら指示を出す。
「この建物にある有り金を全て持ってこい」
「……は?」
「聞こえなかったのか? この建物にある有り金を全て持ってこいと言ったんだ」
「はい、すぐに!」
こうして俺は男に金を持ってこさせ、その後に事情を聞く。
どうやらこの男達は非合法の奴隷を扱う業者らしい。……エヴァが魔法世界では奴隷制度が残ってるとは言ってたが……
溜息を吐きつつも、ついでとばかりに意識のあった男も気絶させて金を回収してから建物を出るのだった。
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