暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick43_“太陽の息吹”(プロミネンス) だよ
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た投げ槍を一本引き抜いて構える。

「なぁ、その二つ名はやめてくれない? 人類最速はまだいいとして
 厨二臭いんだけど、その呼び名」

信乃は武器を取る矢率器を気にもせず、わざとらしい大きなリアクションで
悲しみを表現していた。

「さて、後ろのゴミ屑もようやくブルってきたみたいな」

矢率器の後ろにいる絵鏡キュモールを見れば、2人の戦いを見て顔面蒼白になっていた。

あれだけ偉そうにして軍隊を率いていたが、所詮は大きな一族でヌクヌクと育った男。
本物の裏の人間同士の戦いは初めてだった。

それも信乃は裏でもトップクラス、二つ名に人類最速とつく。
初めて見た戦いが想像をはるかに超えた人外のものであれば、恐怖を感じるのは当然だった。

「そんじゃ最後、大技で決めるか」

直後、信乃のホイールから炎が湧き上がった。



“炎の道”(フレイム・ロード)

  Trick 無限の空 (インフィニティアトモスフィア)

      無限の煉獄 (インフィニティインフェルノ)



背後の景色が歪んだ、などというレベルではない。

ナパームでも落とされたのかと疑うほどの火柱が一瞬にして出来上がった。

「ヒィ!?」

「なん・・・・だと」

キュモールの情けない叫び声に、球鬘の驚き。

「さっきも言ったろ? 瞬殺決定だって。

 普段の“炎の道”(フレイム・ロード)なら速さはあっても力不足が否定できない。

 でも玉璽(レガリア)を開放しちまえば話は別だ。
 速さの意味でも、火力(パワー)の意味でも、一瞬だよあんたら。

 でも、俺が欲しいのはそんな一瞬じゃない、長い恐怖だ」

(トリック)は終わらなかった。


“炎の道”(フレイム・ロード)

  CHAIN TRICK  - HAND RED ・ GANTRED -



連結技(チェーントリック)。前の技が無ければ発動できない(トリック)

無限の煉獄 (インフィニティインフェルノ)を繋ぎとするこの技。

そんな技が、威力が強いなどという生易しいレベルで済むはずがない。



現れたのは100の虚像。

否、100の超高温熱の塊。

「「「「「「「「「「さてさて、圧倒的な力の前では」」」」」」」」」」

気配も全ての姿から感じる。

声の方向さえも操り、全員がしゃべってるようにしか聞こえない。

「「「「「「「「「「 お前は無力だ  」」」」」」」」」」

「「「「「「「「「「 せいぜい踊れ  」」」」」」」」」」

「「「「「「「「「「 踊り狂って逝け 」」」」」」」」」」

「ふざけるな・・・・なんだ、お前は最速のはずだ。

 速度
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