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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick43_“太陽の息吹”(プロミネンス) だよ
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だ!!」

「(ボソ)本当に絵鏡から切り捨てられた理由が分かりましたよ」

矢率器は諦めて一歩前に出た。

「大変だな。雇われの身ってやつは

 でもな、(あるじ)を選ばないお前が悪いんだよ。
 金だけは持っている、絵鏡のゴミ屑と手を組んだお前がな」

「否定しない。だが、殺し名に入るためには金が必要だ。例えあのような男でも
 利用する。我らの願いのために!!」

瞬時に距離を詰めて一閃。

鋭い突きが信乃の姿を貫いた。

姿だけを。


“炎の道”(フレイム・ロード)

  Trick - Fool's Virtual Image -


蜃気楼を出した時点で気付くべきだっただろう。

光を屈折させて、今の姿には実態が無い事を。

「!?」

「そういえば、まだ言ってなかったな」

声は全く関係ない方向から聞こえた。

そこには矢率器を見ていない信乃が普通に立っている。

「秒殺決定って言ったけど、秒殺するつもりはない。

 あんたも頼まれれば殺すプロのプレーヤーなら、主のために使われてくれ。

 あのゴミ屑が反省して後悔して助けを懇願するまで、目の前で痛めつけられてくれ」

「だまれ!!」

横薙ぎの鋭い一撃。

当然のように虚像。槍の風圧で姿が掻き消える。

「く! 気配すらも辿れないのか?」

「気配と実体を切り離す技術なら習得済みだ。

 どうせなら気配入りの虚像なんてどう?」

矢率器の目の前に、信乃が出現した。

倒した虚像が煙に消える様子を、逆再生したように現れた。

間違いなく虚像、偽物だ。だが、矢率器の本能が言った。
こいつには人の気配がある。本物だ、と。

「くそ!!」

「はい残念。見ていた通り偽物です」

本能ではなく、目から入った情報が正しかった。

攻撃したが今までと同じように掻き消え、声も別の場所から聞こえる。

「本当に気配を切り離せるというのか!?」

「信じなくてもいいよ。そのままあんたが死ぬだけだから。

 そろそろ限界かな?」

「俺はまだ戦える!!」

「あんたじゃない。限界なのは・・・」

声の聞こえた右側に横薙ぎの攻撃をする。

見えた信乃に攻撃をしたが、今度は手ごたえがあった。

何の防御もしていない左の二の腕に当たり、見事に真っ二つに折れた。

「ね、限界でしょ? 武器が」

槍が真っ二つに折れた。

何の防御もしていない、信乃の腕の方が強度で勝った。

「なぜ・・・」

「虚像がただの虚像なんて思っていたのか?

 残念。気配があるだけじゃなく、虚像なだけでなく、熱も持っている」

見れば、折れた槍の先端か
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