暁 〜小説投稿サイト〜
黒い烏が羽ばたく魔世に
第零章 「グレン・ポッターと魔法の世界」〜Glen Potter and The Wizarding World〜
2話 happy birthday!「お誕生日おめでとう!」
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んでくる。そのフクロウはそのままオレの額に激突した。
効果音をひらがなで表現するなら『ぐ さ り』だった。フクロウが真っ直ぐ飛んできたのだから方向を見て常識的に考えても、フクロウの顔についているクチバシが刺さるに決まっている。

これは、いくら精神年齢が高いオレでも(そもそも体は生まれてから1年ぐらいしか経たない赤ん坊であるからして)そうそう耐えることの出来るようなモノではなかった。


「うぎゃぁぁぁぁぁあああ!!!」


意識のどこかで出血していることを感じながら、オレはあまりの痛みに叫び声とも泣き声とも悲鳴とも言い難い声を発する。その泣き声を聞いて慌てて駆けつけた母は、オレの怪我を見て驚き、すぐに杖を取り出した。


『エピスキー!傷口癒えよ!』


母がオレに杖を向けて呪文を唱えると、オレは自分の額が熱を出したように熱くなったのを感じた。母は呪文を唱え終わると、すぐさまオレを抱き上げて頭を撫でた。


『あぁ・・・よしよし、痛かったわね・・・』


やがて、母にあやされている頃には、オレの額の痛みも熱もいつの間にか消え去っていた。その後血糊を母に拭ってもらうと、すっかり泣き止んでいたオレは、先ほどのフクロウに対しての恨みも忘れて、逆にそのフクロウが運んできた大きな荷物に興味を惹かれた。

その荷物は、オレの身長よりももう少しありそうな大きさの荷物だった。どうやら、あのフクロウは一匹でこの荷物を運んできたらしい。それを考えると、恐らくこの家にたどり着いた時にはフクロウの体力の限界で、オレにぶつかりそうになっても方向転換が出来なかったんだろう。

あやされるのも充分になったオレは、荷物が気になることを手を伸ばしながら声を上げて主張した。


「だーぉ」

『あら、あのプレゼントが気になるのね?はいはい、ちょっとまってね・・・』


母はオレをベビーベットに座らせると、プレゼントらしい荷物をオレの目の前で開いてくれた。オレはそのプレゼントにメッセージカードが付いていることに気が付いた。


【Dear Glen
Happy Birthday!
From Padfoot】


生前の知識のおかげでメッセージカードの文章を理解できるオレは、その内容を見て驚いた。どうやら今日は自分の誕生日だったようだが、オレが驚いた理由はそれとは違う。
だがその驚きも、次にそのプレゼントの中身を確認した時の驚きと比べたら小さな物だった。


『まぁ!これは・・・!』


母が開けたプレゼントの中には、大人が使うには少し小さめの長箒が入っていた。オレは一瞬でそれが掃除をするための物ではないことを悟った。だって、ここは魔法の世界だろう?

母はプレゼントの箒をオレの目の前まで持ってき
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