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少年は旅行をするようです
少年は剣の世界で城を上るようです 第一層
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呼ばれるまで成長させた原動力になった、若き天才ゲームデザイナーにして量子物理学者。

俺達が今プレイしている――閉じ込められていると言った方が合っているかもしれないが――SAOの

開発プロデューサーにして、"ナーヴギア"の基礎設計者でもあるのだ。

だがメディアへの露出を避け、GMの役割さえ一度も担った事の無かった彼が・・・何故こんな真似を!?


【プレイヤー諸君は、既にメインメニューからログアウトボタンが消滅している事に気付いていよう。

しかしこれはゲームの不具合ではない。『ソードアートオンライン』本来の仕様である。】

「なん……だと……?」

【諸君は今後、この城の頂を極めるまでゲームから自発的にログアウト出来ない。】


茅場が矢継ぎ早に話す内容に、理解が追いつかない。ログアウト不能が仕様?この城の頂を極める?

『はじまりの街』に城など無いし、ログアウト不能と言っても、晩飯時になれば母か妹が―――


【また、外部の人間によるナーヴギアの停止あるいは解除は有り得ない。もしもそれが試みられた場合―――】


俺の考えを読んだかのような茅場の台詞に、靄が掛りかけた思考がクリアになる。

そして、茅場の次の言葉に、約一万人のプレイヤー全員が凍り付く。


【ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる。】


その言葉に、今まで僅かにざわついていた広場が、今度こそ静寂に包まれた。

Side out


Side 愁磨

【既に外部世界ではあらゆる手段を用い、この事実を告知している。

しかし、この警告を無視しナーヴギアの強制除装を試みた例が少なからずあり、その結果………

残念ながら、既に213名のプレイヤーがSAO及び現実世界からも永久退場している。】


「シュウ〜、飽きて来たんだけれど。そろそろダンジョンにでも行かない?」

「これだけの人が狂気乱舞する様子を見てみたかったんだが………アリアも眠そうだしな。

こっそり行くぞ。」


茅場の話が延々と続き、ノワールが耳打ちをして来た上、アリアは立ったままこっくりこっくりしている。

それを見越して最後尾にいた俺達は、上を見上げて呆気に取られているプレイヤー達を置き去り、

無数にあるクエストをこなしに広大なフィールドへと出て行った。

…………
………
……


ピンピロリロリン♪
「やぁぁっとレベル10ぅ〜?ちょっと、この調子だと楽しめるのいつになるのよ。」

「使う武器一つに絞ってれば、50くらいにはそこそこになると思うぞ?熟練度がもう5/1000だしな。」

「・・・・・長いの、使いにくい。」
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