アイングラッド編
SAO編
邂逅
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ている間にレイが迎えに行ってしまったが。
「……長いこと探してくれてたんだ……」
「ああ。大変だったんだぜ?最初はプレイヤーネームすら分かんなかったんだから」
「それにしても、2人してリアルと同じ名前にしてるなんて。私は初めてだからともかく、カイト君まで」
「……俺は昔からこれだからいいの。……ちょっと待ってな」
そういって席を立ち、キッチンで例の紅茶(的なもの)を入れて持っていく。
「ありがと……」
自分も一口飲んで息をつく。
「それにしても驚いたぜ。まさかアスナがKoBの副団長だったとは」
「任命されたのは最近だからね。私の前任の人はしばらく前に抜けちゃったみたいで。それ以来は団長が1人で仕切っていたみたいだけど、人数も増えてきたからまたそうゆう役職を作ったみたいよ。それに、それを言うならカイト君だってギルドリーダーじゃない」
「いや…、これはホルン先輩が『いやだ面倒くさい』、ユウリが『何で私がやらなきゃいけないわけ?』、レイが『俺にはギルドは合わない』って言っただけで、実力がどうとかそうゆうのじゃ無いんだよね……」
「でも、KoBと並んで最強ギルド候補じゃない?」
「それは単に少人数だからギルドの平均レベルが高くなっているだけ。今だってレベルの話で言えばアスナの方が高いよ」
「そうなんだ……」
久し振りに会ったのにも関わらず、俺もアスナも今までの話はしなかった。おそらく今まで楽なことばかりではなかったはずで、それが原因かもしれない。
「じゃあ……また明日。頑張ろうね」
「ああ。気をつけてな」
それから20分ほど話してからアスナは帰って行った。
「カイト」
それでも元気そうで良かったなどと考えていると、どこからともなくレイが現れた。
「2人は?」
「最初から買い物は2人に行かせた」
「盗み聞きか?」
「そうだ。だが、理由はある」
「……理由?」
「お前は彼女に会って何がしたかったんだ?」
レイはメニューウィンドウを開き、短く操作する。
「無事を確かめたい?それだけではなかろう」
目の前にウィンドウが現れた。
―決闘申請……
「……っ!!」
「その程度の覚悟ではお前がアスナを守ることは……不可能だ。これから共に生き残り、彼女の隣に立ちたいならば、覚悟を決めろ」
錯覚でレイの紅い目が異様に光って見える。その瞳に映るのは俺。俺の心を見透かし、迷いを断ち切らんとする眼差し。
「抜け、ぶっ叩いて分からせてやる」
最近、巷で囁かれはじめた彼の二つ名、『紅き死神』の代名詞である紅の刀身を持った大太刀が引き抜かれる。
「…………」
―決闘受諾。
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