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ゲルググSEED DESTINY
第四十二話 暁と救世主
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ち合う戦いではなく、どちらかといえば長期戦になるだろう。上手く編成しないとあっという間にこちらが息切れするな。

「第一陣はマーレ、ルドルフ―――二人に任せるけどいいかい?」

『そりゃいいが、こいつとか?』

マーレとしては金色に塗装したルドルフと一緒に出ることになるのはあまりお気に召さないらしい。まあ、気持ちはわかる。クラウ自身も頭部の修理の際に散々苦労させられたのだから。

『フッ、心配する必要などないさ。この僕と共に行くのだ。敵を恐れる必要などない』

随分と的外れな指摘をしてくるが、まあ彼が役に立たないという事はないのでマーレも出撃には了承した。

「第二陣は俺とアレック。そして第三陣に残りのメンバー。第二陣出撃と同時に第一陣は後方支援に変更、その後は第三陣とタイミングを計っての交代。質問はある?」

『隊を三つにも分ける理由は?二つでも構わんと思うのだが?』

アレックが戦力を分散してまで三つに分ける必要はあるのかと尋ねる。確かに普通に戦闘を行うなら三つではなく二つの方が効率が良いだろう。しかし、態々三つに分けたのには理由がある。

「ロゴスの二人を発見した際、すぐに行動を起こせるメンバーが必要になる。その場合、直接行動が可能な部隊があった方がロスも少なくて済むからね。だからこそ、二部隊ではなく三部隊に分けたんだよ」

アレック達も納得したのか、それ以上の質問はせずに発進準備を進める。

『各員、出撃してください』

アビーが出撃するように命ずる。グラスゴーにMS部隊を直接指示する権限が無いわけではないので指示をしたのだろう。

『了解した、マーレ・ストロード―――ゲルググ、出るぞ!』

『ルドルフ・ヴィトゲンシュタイン―――ゴールデンギャン、出撃する!』

二人がオーブ軍を迎撃するために出撃する。さて、勝利の女神はどちらに微笑むのか?







「私は、また間違えたというのか……」

カガリは自身の行動の所為でオーブが討たれる名目が出来たことに悔しさのあまり思わず涙を零す。

―――私の最も幼いオーブの記憶はお父様に見せてもらった国の情景だった。

『カガリよ、このオーブという国を娘としてどう思う?』

美しい国だと思った。理想の国だと感じた。私はこの国を受け継いでも恥じない国家元首になるといつも言っていた。そして、そう言っていつも諌められていたことも。

『カガリ、気持ちだけでは成せぬことは多い。だが、力だけでも何かを成すことは難しい。そして、《意志》と《力》、その両方を持っても国を導くのは難しい。真に必要なのは国を守り、民を守り、その国民の思いを支える《理念》だ』

お父様が言っていることは正しいと感じていた。けど、私はそれを実行できな
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