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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―もう一つの可能性―
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ゃん。僕の新しいデッキ出来たから、僕と……デュエルしてくれないかな?」

 以前【機械戦士】のデッキの強化の時、参考になるかと思って手伝ったマルタンのデッキ。デッキの内容はあまり変えず、デッキパワーをそのまま上げたような改造を確かしていた。

「マルっち、新しいデッキ出来たの? ……じゃ、試しにデュエルしてみよ!」

 チラリとこちらを見て謝ってから、レイはマルタンとデュエルをしに遠くへ離れていく。このまま座っていても変わらない、と隣の席に座った明日香に声をかけた。

「じゃあ、明日香……」

「あいや待った!」

 明日香にデュエルをしようと声をかけた瞬間、妙に時代がかったセリフとともに、場違いなウクレレの音が鳴り響いた。明日香はそれだけで誰が来たのか悟ったのか、ため息をつきながら顔を覆った。

「君たち……この指の先には何が見える?」

「……天井でしょう、吹雪さん」

 オベリスク・ブルーとラー・イエローのメンバーに、このパーティーの招待状は送られているのだから、当然のことながら吹雪さんも招待されている。

「フフフ義弟、元気そうで何よりだね。せっかくの機会だ、今日は僕とデュエルしてくれないかい?」

 吹雪さんとデュエルが出来るのは、以外と珍しいことだ。吹雪さんが毎日走り回っていたり、追いかけ回されていたり、サーフィンしたりしているのが主な原因で。

「……良いですよ、デュエルしましょうか」

「そうこなくっちゃ。アスリン、君も混ざるかい?」

「……変なことしないように見張っておくわ」

 自分の兄が信用出来ない……いや、『必ず何かする』という信頼があるからか、明日香はデュエルをしに行かずに、俺たちのデュエルを眺めることにしたようだ。吹雪さんと皆の前でデュエルをするのは、一昨年の学園祭の【魔法剣士】デッキとのデュエルぶりか。

 俺も吹雪さんもデュエルの準備が整い、明日香は俺の背後に控えてデュエルの準備が完了する。

『デュエル!』

遊矢LP4000
吹雪LP4000

 吹雪さんほど、何をやってくるか分からないデュエリストはいない。流れを掴んでおきたいので、先攻を望んだものの……俺のデュエルディスクは『後攻』を差した。

「……義弟よ。噂によれば、デッキの強化案に悩んでいるそうだね?」

「……まあ」

 何で知っているのだろうか思ったけれど、その相手が吹雪さんだと考えると、何故か知っていることに納得してしまう。まあ、別に隠していることではないから良いのだけれど。

「今回の僕のデッキは、そんな君の力になれるかも知れないと思って作って来た。《マックス・ウォリアー》を召喚!」

マックス・ウォリアー
ATK1800
DEF800

「……ッ!
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