暁 〜小説投稿サイト〜
私立アインクラッド学園
第二部 文化祭
第21話 日常
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
れていた気がする。
 いや、俺のことを『和人』や『カズ』と呼ぶ者は、多くもないが少なくもない。きっと気のせいだろう。
 ──しかし。
 頭の中には、誰かの姿が浮かんでくる。
 癖のない金髪を長く伸ばし、いつも隣で笑っていた少女。
 あと少しで、顔を思い出せそうなのだ。しかし、思い出せそうになるその瞬間、俺の頭の中は霧がかかったようになにも見えなくなってしまう。

「──ッ」

 突然頭痛が襲ってきて、ついにはなにも考えられなくなった。

「キ、キリト君!?」

 アスナが慌ててこちらに手を伸ばす。
 俺は痛みがひいていくことを感じると、アスナに向けて微笑んだ。

「……なんでもないよ。もう大丈夫」

 あれ──?

「そ、そう?心配させないでよー、キリト君」

 俺、今──

「ああ、ごめんな」

 ──何について考えてたんだっけ?




 
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ