第二部 文化祭
第21話 日常
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れていた気がする。
いや、俺のことを『和人』や『カズ』と呼ぶ者は、多くもないが少なくもない。きっと気のせいだろう。
──しかし。
頭の中には、誰かの姿が浮かんでくる。
癖のない金髪を長く伸ばし、いつも隣で笑っていた少女。
あと少しで、顔を思い出せそうなのだ。しかし、思い出せそうになるその瞬間、俺の頭の中は霧がかかったようになにも見えなくなってしまう。
「──ッ」
突然頭痛が襲ってきて、ついにはなにも考えられなくなった。
「キ、キリト君!?」
アスナが慌ててこちらに手を伸ばす。
俺は痛みがひいていくことを感じると、アスナに向けて微笑んだ。
「……なんでもないよ。もう大丈夫」
あれ──?
「そ、そう?心配させないでよー、キリト君」
俺、今──
「ああ、ごめんな」
──何について考えてたんだっけ?
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