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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
されど騎士は力を振るう・part7
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どんな理由があろうともすずかには猫を・・・まして自分の飼い猫に暴力を振るうなど出来ない。

「どうすればいいんだろう・・・」

あくまでも遊びのつもりで無邪気に襲いくる猫を避けながらすずかは困り果てた。姉やメイドに任せるという手もあるが、さしもの皆も巨大化したネコを元に戻す方法に心当たりがあるとは・・・


がささっ


「・・・え?」
《ふにゃ?》



「・・・・・・・・・・・・・・・」


《にゃっ!?》
「あ、あなたは・・・!?」

太陽の光を反射して光沢を放つ漆黒の鎧。巨大な体躯。そして相も変わらず「やぁ」と気さくに話しかけるような軽い感じの雰囲気。


そこにいたのは、前に誘拐されたとき悪者をやっつけた鎧の騎士さんだった。


そしてそこからはあっという間だった。
さっきまで元気いっぱいだった猫は、鎧の騎士さんにお腹を見せて服従のポーズ。どうあっても敵わない相手だと本能で理解したようだ。
そんな猫に鎧の騎士さんは手を翳した。すると、猫の身体の中から節黄な輝きを放つ青い宝石のようなものが出てくるではないか。宝石を握りしめると同時に子猫の身体は縮み、あっという間に本来あるべきサイズに戻ってしまった。

子猫はそのまま眠ってしまい、その子猫をそっと抱えた騎士さんは私にその子猫を手渡しに来た。

「あっあの!その、この前もですけど・・・ありがとうございます!」
「・・・・・・」

鎧の騎士さんは応えなかった。一瞬手をこちらに向けかけ、自分の掌を見て引っ込めてしまった。
唯それだけだったが、一瞬こちらに何かを伝えようとしたというだけでちょっと嬉しかった。
騎士さんは結局何も言わずに帰ってしまったが、助けられたのはこれで2度目になる。


「何だか事件の時だけ駆けつけるヒーローさんみたいだね?」


次も困った時にまた来てくれるかな?と密かに期待をしてしまうすずかだった。





「こ、今回は血を見ずに済んだぁぁ・・・」
《少年が一番気にしているのはそこか・・・》
「ねこちゃんの血なんて絶対に見たくないもん!」
《・・・それもそうだ》

ちなみに小学生強襲隊は何とかメイド相手に引き分けまで持ち込んだらしい。
かくして、6つ目の石は無事回収できたのだった。


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