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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
されど騎士は力を振るう・part7
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やがれ!!!」」」」

思いっきりみんなの骨折り損である。セキュリティの場所もキッチリメモしてあったらしく、それらが全部無駄になったことによってみんなの視線が空裂眼刺驚・・・ごめんなさい。
まぁとにかくこうして作戦は決行された。侵入を試みた強襲メンバーがメイドを引き付け、その間に僕の分身が石を回収する手はずだ。・・・ったのだが、ちょっと予想外の事態が起きていた。

《少年。どうやらあの石が発動してしまったようだ》
「・・・マジですか」
《・・・マジだ》

マジマジと見つめてみたが、現実は変わらなかった。







「・・・えーっと、何所からツッコめばいいのかな?」
《にゃー♪》 

巨大な子猫とはこれ如何に。そんなことをぼんやり考えながら月村すずかはぽかんとその猫を見上げていた。全長何メートルあるだろうか。周囲の木が5メートルくらいだから多分それ位か、若しくはもう少し大きいだろう。5mという大きさは人間が最も物理的圧迫感を感じやすい大きさだとどこかの本で読んだことがある。

(いや!いやいやいやいやいやいやいあいあくとぅる・・・じゃなくて!!)

すずか自身、夜の一族という世間一般から見ればはなはだしく非常識な存在ではある。だが、これはいったいどうしたことだろう。あれは明らかにゾウほどの大きさがあろうかというのに、何故か外見が子猫。無論いくらこの屋敷に大量の猫が住んでいるからといってあんなにデカい子猫はいない。というかいたら困る。明らかに生物種として不自然なその猫にすずかの頭は「What?」と「Why?」で埋め尽くされつつあった。

果たしてこれは現実なのかとも思ったが、生憎すずかは今日の朝起きてから今まで何をしていたかはっきり覚えているし頬を抓ってもしっかり痛みがある。巨大子猫の正体はとんと見当がつかないが、とりあえず中の人がいる風ではない。

と、考え込んでいるのがいけなかった。少し気を離した隙に、ジャイアントキティはいつの間にかすずかに近づいていたのだ。

《にゃーお!》
「きゃっ!?」

あの子猫的には虫をつついて遊んでいる程度の感覚なのだろうが質量が洒落にならない。反射的に躱して怪我の無かったすずかだが、ようやくこの状況の危険性が理解できてきた。

(どうしよう・・・頑張れば気絶させるくらいは出来るかもしれないけど・・・)

すずかはちらりと猫の首元を見る。そこにあるのは見覚えのある鈴付きの首輪・・・記憶が正しければ屋敷の中でもまだ幼い子猫が付けていたものだ。鈴ごと大型化した所為で寺の鐘の様にガランガランという音が鳴っているが、あの形は間違いなく月村邸に住む猫の証。
つまりあの子猫はあんなナリをしていても元々はすずかの可愛がっていた猫の一匹ということだ。

たとえ
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