暁 〜小説投稿サイト〜
ネギまとガンツと俺
第11話「迷子」
[8/8]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
にありがとうございます!」
「いえ、これからは気をつけてください」
「はい、それはもう……」

 そう言って何度もお辞儀をして去っていく母親の姿を見届け――。

「――あ」

 ハッとした。

「しまった、俺も迷子だった」

 慌てて母親の姿を探すが、誰もいない。

「……」

 がっくりと肩を落としたのは言うまでもない。




 草むらに隠れてタケルの動向を窺う5人。チアの三人とネギ、木乃香。いつの間にやら彼女達はタケルを追いかけていた。

 その顔は真剣で、彼女たちの間で流れる空気は張り詰めていたのたが、あの女の子を母親らしき人に渡したあたりで、一同はふ〜と安心したような息をついた。

「よかった、別に幼女趣味とかじゃなかったんだ」
「ホントにねー」

 本当によかった、と顔を見合わせ5人に、「こら〜、おまちなさーい!!」と二人の少女がかけてきた。

 神楽坂アスナと雪広あやかだ。彼女達はネギと木乃香がデートをしていると、チア3人組の話を聞いて、急ぎこちらへ向かっていたのだ。とはいってもアスナに関しては雪広あやかに半ば強引に連れて来られたわけだが。

「し〜、し〜」
「ちょ、黙って!」

 必死になって静かにさせようとするが、それはもはや意味のないものだった。

「あれ、タケルさんいつの間にかいなくなってる」
「え?」
「あ、本当だー」
「あれれ?」

 ネギの言葉を皮切りに、草むらを全員で抜け出してタケルの姿を捜索するが見つからず、ガックリと肩を落とした。ちなみに、アスナと雪広はよくわからず首をかしげていた。

 とりあえずはネギと木乃香のデートはアスナの誕生日プレゼント選びだったらしく、結局彼女達はその後、カラオケに行って騒いだのだった。




 ステルスになって思いっきり飛び上がったが、家まで遠すぎてどれが家かわからなかった。他にもガムシャラに走ってみたり、人に道を尋ねてみたり。そしていつの間にか――。

「……日付が変わっている!?」

 あらゆる帰る方法を試すものの、帰るのにあと半日はかかりそうなタケルだった。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ