歌い手、ギフトについて知る
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“共鳴”を持つものをな」
・・・このギフトってシリーズ物なんですか。
音楽ってことは、楽器関係でどんどんでてくるのかな?
「その音楽シリーズとは?」
「読んで字のごとく、音楽に関わるギフトのことだ。おんしの“奇跡の歌い手”のようにな」
「となると・・・“奇跡の弦楽奏者”みたいな感じに?」
自分で言っといてなんだが、語呂が悪い気がする。
「まあ、そんな感じだろう。奇跡の、とは限らんだろうが」
「なるほど・・・で、そのギフトを持ってる人たちはみんな“共鳴”のギフトを?」
「持っているはずだ。先ほども言ったように、その二つでワンセットだからな」
ふむ・・・共鳴、ってことは・・・
「このギフトは、お互いの力を増大していく?」
「その通りだ。いくつか語弊もあるし、間違ったところもあるだろうが、音楽は、上手いものが集まれば迫力が出るものだろう?」
「まあ、単純すぎるくらい単純に考えればね」
メンバーの実力の上下が激しいと、それは意味を成さなくなる。
一番上手い人と一番下手な人が目立っちゃうからね。
「そして、音楽シリーズのギフトを持つものは、その分野での最高の実力を持つ」
「それが集まることでお互いの力・・・霊格とやらが上がり、主催者権限をえるまでにいたると?」
「そうだ。そして、それを手に入れるのは“奇跡の歌い手”を持つものとなる」
「メインになることが多いから、かな」
まあ、ギフトについてはそれくらいの認識でいいだろう。
まだ箱庭に来て間もないが、それくらいは分かる。
「さて・・・ここからが私の用事の本題だ」
まだ本題に入ってなかったんだ。驚きだな。
「その男が魔王に落ち、そのまま討伐された理由は分かるか?」
「・・・・・・」
「元々、その男が仲間を集めていた理由は、ただ同士が欲しかったからだ。自らの力を上げることなど、微塵も考えていなかった」
その気持ちは、よく分かる。
このギフトを持つものは、その分野において、最高の実力を持つ。
そのせいで、普通の人とは共に音楽を奏でることが出来ない。せっかく複数人でやってるのに、ただ自分が目立つだけになってしまうから。
でも、自分と同じギフトを持つものならどうだ?その人たちとなら、共に音楽を奏でることが出来る。音楽を楽しむことが出来る。
「だが、全てのギフト保持者が揃ったとき、自らに箱庭における特急階級、主催者権限が宿ってしまった」
そうなればもちろん、恐怖するだろう。
これはどうすればいい?何かしないといけないのか?勝手に使っていいのか?自分なんかが持っていていいのか?そういった疑問によってその恐怖は増大していく。
「そして、そのまま自らのプレッシャーに押しつぶされ、
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