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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
五十四話:最後の一仕事
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限すべきことは終えて、マリアさんは勿論、一応は私の傘下に入ったことになる()()どもも、治療はしたいところですが。
 ヨシュアさんに現場を見てもらわないといけないし、私の教育の成果で奴隷仲間のみなさんにもホイミ程度は使える人が複数いるし、教団側の人間にも魔法の使い手はいるようだし。
 私が拘束されても治療できる人手がある以上、ここは心を鬼にして、現場保存を優先すべきですね!

 と傷付いた美女を前に心を痛める私の前に、ヨシュアさん以下数名(人間)が到着しました。

「どうした。これは、何の騒ぎだ」

 言葉に緊迫感を漂わせながらも、声を荒げること無く、冷静に状況を確認するヨシュアさん。

 うん、なかなか出来る雰囲気ですね!
 マリアさんのお兄さんだけあって、かなりのイケメンだし!
 妙な宗教にハマってるところは、かなりのマイナスポイントですけれども!

 宗教についてはマリアさんの件で足を洗えるなら洗いたいところだろうし、一緒に脱出できるなら前向きに検討したいところだが、まあ無理なんだろうから諦めよう。

 と、私が勝手に結婚相手候補に挙げたり外したりしてるうちに、状況の把握を終えたヨシュアさんが、マリアさんの手当てと、私たちの拘束を命じます。

 奴隷仲間のみなさんはざわざわしてるし、魔物たち(人間に擬態中)も、平静を装いながらも心配そうに見てますが。

 いつかは脱出するつもりであることは、双方に伝えてあったのでね。
 今がそうだと、気付いてる人と魔物が、どれだけいるかはわからないけど。

 そのために、私がいなくても当面は回るような体制を作ってきたし、魔法も教えてきた。
 その体制がいつまで()つかはわからないし、どんな理由を付けても結局は私は、この人たちを見捨てることになるのかもしれない。

 それでも、私の目的のためには、どうしてもここを出ないといけないから。
 何を捨てても、諦められないことがあるから。

「ごめんね、みんな。今まで、ありがとう」

 擦れ違った人と魔物に辛うじて聞こえる程度の小さな声で、伝えます。

 人も、魔物も。
 第一印象は最悪だったけど、どっちもいい人たちで、いいヤツらだった。

 ゲーム通りなら、あと十年ちょっと。
 その期間が長くなるか、短くなるかわからないけど、でもきっと助けに来るから。
 一度は見捨てて出ていく私が、身勝手かもしれないけど、それでも。
 それまで、どうか。

 死なないで、生きていてください。





 そんなわけで、牢獄に囚われている現在。

「一応、ゲーム通りの感じで進んだね」
「そうだな。しかし、お前……鬼だな」
「意味がわかりません。か弱い美女を痛め付けるような輩には、当然
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