暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン VIRUS
黄昏の戦闘
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が大ダメージを受けたことに残りのメンバーは慌てている。だが、マントの大男は違った。その光景を見ても慌てようともせずに撃たれた方向、つまりこちらを見ている。やはり、あいつのほうが不特定因子だったようだ。そう思ったと同時にシノンとアウラの銃口から再び弾丸が発射される。

 発射された弾丸は、弾丸予測線の中を真っ直ぐと進んでいく。そして案の定、打たれる場所がわかっている弾をすぐに体を僅かにずらして回避した。それを見ると双眼鏡から目を離して後ろに隠してあるバギーのエンジンをかける。これでもしも戦闘に加担する時にはすぐに出発できる。

「第一目標撃破成功。第二目標失敗」
「以下略」


 シノンはすぐにダインに向けて言った。その後をアウラが言うとすぐに応答が帰ってくる。

『了解。アタック開始。ゲツガは遊撃である程度動けるようにしておけ。ゴーゴーゴー!!』

 それを合図に地面を蹴って駆け出していく音がかすかに自分の耳に届く。ようやく戦闘が開始したのだ。こちらもダインの次の指示が来るまで同じ場所で待機しておき、双眼鏡で再びあちらがどうなっているかを確認する。

 四人がようやく動き出して物陰に姿を隠している。更にダメージを受けたレーザーライフルを持った男も起き上がるとすぐに遮蔽物に隠れるために移動していた。こいつはもう回復するだろうなと考えながら次に大男を見る。大男は丁度自分の迷彩柄のマントを持ち上げるところだった。

「あっ……!!」
「あれは……」

 男がマントから姿を見せた時、武器を手にも腰にもなかった。しかし、今までバックパックと思っていたマントのふくらみだった部分に無骨であり、精緻でもある金属オブジェクトがあった。その武器は戦争映画をよく見ている人なら一度は目にした事はある銃、いや、銃というよりも兵器と言ったほうがいいのかもしれない。秒間百発近く撃つことが出来る化け物じみた銃。機関銃、《GE・M134ミニガン》。

「おいおい、ゆっくり来てると思ったらあいつの持ってるミニガンの重量で出せる最高速度に合わせて来てたってことかよ」

 苦笑しながら双眼鏡から見えるミニガンを持つ男を見た。大男は右手を背に回してミニガンのハンドルを握ると巨大なその銃はレールをスライドして自分の右側前方に体勢を整えてから構えると今までと違い、獰猛な笑みを浮かべた。

「やべえな」

 そう呟くとすぐに双眼鏡の倍率を下げてギンロウと他三人のアタッカーを見る。アタッカーのギンロウたちを抑えようとレーザーブラスターで対抗しているがまだ距離があるため、一メートルぐらいの距離で空間が水面のように波紋を浮かべてレーザーを減衰させる。そしてそのレーザーのお返しとばかりに実弾系の短機関銃から弾丸を飛ばし、岩から乗り出していたブラスター使いの一人
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ