魔法先生ネギま!
0375話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「異形化」
そのスキルを発動させた途端に身体中へと力が漲り、同時に俺の肉体をスキル名通りの異形へと変えていく。
額からは深紅の角が伸び、左右の側頭部からは天を突くかのような漆黒の角が2本。同時に後頭部からも漆黒の角が伸び、側頭部の角の下を通って前へと伸びていく。
また、背にも魔力が物質化した蝙蝠のような羽が形成される。
鬼神と呼ばれる存在と、爵位持ちの上級悪魔を吸収して得たスキル。それがこの異形化だ。
『馬鹿な、何だ、何なんだ貴様は。私に流れ込む魔力が止まったという事は、今の貴様は人間では無いという事になる』
先程までの俺への呼びかけはお前だったのが、いつの間にか貴様へと変わっている。それはこの目の前にいるリッチが体裁を取り繕う余裕が無くなってきた、という事なのだろう。
「さて、俺が何であってもお前の運命がここで終わるのは間違い無い」
『巫山戯るな! 私は永遠を生きる者。いずれその高みに届く者。こんな所で終わっていい筈が無い!』
叫ぶと同時に、リッチの背後へと数十……いや、数百とも言える程の魔法の矢が出現する。
『幾ら貴様が化け物だとしても、この数の魔法の射手を受け止められるか? まずは小手調べだ、食らえ』
確かに無詠唱でこの数の魔法の矢を制御出来るというのは凄い。少なくても俺は出来ないし、ネギにも無理だろう。……エヴァなら出来るか? このリッチが相当高レベルの魔法使いであるというのは間違いない事実ではある。
俺へと向かって降り注ぐ魔法の射手。その様はまさに雨と言ってもいい程の射撃密度を備えていた。だが……
「真っ正直に対抗する訳もないだろうに」
異形化によって使えるようになった影のゲートへと潜り込み、部屋の本棚の影から再び身を現す。俺が消えた事により発射された魔法の射手は部屋の巨大な扉へと次々に着弾している。それでも損傷が見えないのは恐らく何らかの魔法の効果か何かなのだろう。そんな様子を見ながら呪文の詠唱を始める。
『アリアンロッド 来たれ深淵の闇、燃え盛る大剣、闇と影と憎悪と破壊、復讐の大焔。我を焼け、彼を焼け、そはただ焼き尽くす者……奈落の業火! ……固定、掌握! 術式兵装獄炎煉我!』
俺の手の中へと現れた黒い闇の炎を握りつぶし、霊体と融合。次の瞬間には俺の身体から黒い炎が吹き上がる。
外見が既に人間離れしている俺のこの状態で、さらに漆黒の炎が吹き上がっているのだ。端から見れば俺もまた、目の前に存在するリッチと同じようなモンスターにしか見えないだろう。
『馬鹿な。闇の魔法だと? それは本来私が極めるはずの……貴様ぁっ!』
俺が獄炎煉我状態になった様子を見たリッチが怒りにまかせて叫ぶ。
闇の魔法を知っている? エヴァが作りあげたマイナーど
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ