暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
五十三話:十年目の出会い
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するのもなかなか難しいわけで。
 どうやって近付こうかなあ、とか考えつつ、今日も大岩を運んでいると。

 奴隷監督の魔物の一匹(人間に擬態)が、焦った感じで駆け寄ってきました。

「おい、お前!急ぎの仕事だ!ついてこい!(ドーラ様!緊急事態です!ご足労ください!)」
「は、はい!すぐに、行きますから!(何!わかった、とりあえず行くわ)」

 十年の付き合いは伊達では無いのでね、もはや演技を通して本音を伝え合うのも、余裕ですよ!

 とは言え、詳細はさすがにはっきり言ってもらわないと無理なので。
 移動しながら、小声で状況報告を受けます。

「今日、配属された魔物が、上の人間の指示で、そのまま現場に投入されていたようで。ドーラ様に引き合わせる前に現場に入ることになって、奴隷の女が暴行を受けています(小声)」
「わかった、報告ありがとう。あとは、こっちでなんとかする(小声)」

 手間が省けて良かったと思うべきか、隙を突かれて痛い思いをさせたことを悔やむべきか。
 どちらにしても今できることは、早急に救助に向かうことだけですね!


 と、現場に駆け付けると、ヘンリーも丁度到着したところでした。
 良かった、これで動かないようなヤツなら、本気で見損なうところだったわ!

「ドーラ。あれは、演技じゃねえよな?」
「うん。手違いで、まだ会ってないヤツ。とりあえず叩きのめしてから、あとのことはするから!」
「わかった。行くぞ」
「うん」

 というわけで、ヘンリーもそれなりにやる気を見せてくれてるところなので、然り気無く一歩引いて、最初にヘンリーが助けに入った状況を演出してみます。
 こういう小さな積み重ねって、やっぱり大事だと思うの!
 ヘンリーから行くぞって言ってきたしね、ウソじゃない、ウソじゃないから!!
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