第3話:足には自信あり!
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(サンタローズの洞窟)
「ピキィー!!」
逃げる。俺は逃げる!
突如現れたスライム1匹に恐怖を覚え、俺はひたすら逃げまくる。
忘れてたよ……俺ってば戦うのが怖いんだったね!
一人で洞窟に入るなんて、自殺と同義語なんじゃねぇ〜の!?
持ってる武器が棒っきれ(檜の棒)1本だし……戦闘なんてキチガイ沙汰だよ!
今までに倒したモンスターの数が0匹な俺ちゃんは、代わりに発達した脚力を駆使し、それ程広くない洞窟を逃げ惑う。
逃げ足だけならレアモンスター“はぐれメタル”にも勝てるね! まぁ経験値入ってこないけど……
な〜んて余裕ぶっこいてるけど、本当はチビリそうな程怖いんです!
やべ〜よ俺……絶体絶命だよ俺!
何時までも走り(逃げ)続けられる訳じゃないし、なんとか助かる方法を考えないと……
最初に思いついたのは、このまま逃げ続け出口に向かう事だ。
だがそれだと、何一つ目的を達成してないし、勝手に危険な洞窟に入った事だけが浮き彫りにあってしまう……
結果、周囲の大人に怒られビアンカには呆れられ、何も良い事は無い!
ではどうするか……
危険を承知で洞窟内を逃げ回り、岩下敷きオッサンの所まで走り続ける……そんな賭に出るしかないな!
保つか俺の体力? 保つか俺の脚力!?
しかしビアンカの為……いや、俺の未来の嫁の為に頑張るしか無いだろう!
決意を新たにし下り階段を探そうと思ったところで、俺の逃亡劇に新たな展開が訪れる。
チラリと追ってくる敵を確認すると、スライム1匹だったのが3匹にグレードアップしており、俺への殺気が尋常じゃない状態だった。
更にビビった俺ちゃんは、前方への逃亡スピードを上げ死に物狂いに……
すると突然、俺の前に別のモンスター……『とげ坊主』が現れた!!
俺の行く手を遮る様に、とげ坊主2匹が立ち塞がり殺気を振りまいている。
ヤバいよ……今のスピードじゃ止まれない!
仮に止まれたとしても、前後を敵に阻まれ、残り人生あと僅か状態じゃん!
どうする、どうすれば良い!? 手段を考える時間がほしい……でも、そんな余裕はもう無い!
しかし、こんな所で死ぬ訳に行かない俺ちゃんは、咄嗟に大胆な行動に出る。
それはね……
「とうっ!」
って感じに大ジャンプするのサ!
まだこの辺のモンスターは小さい連中ばかり。
鍛え上げられた脚力で限界を超えた俺のスピードに、敵の攻撃を避けるのに発達した跳躍力を合わせれば、眼前のとげ坊主など簡単に飛び越えられるってモンよ!
華麗に敵を飛び越え、“キャット空中三回転”とばかりに着地……の予定だったのだが、あろう事か着地地点が例の大穴……『とってんぱーの にゃん
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