第3話:足には自信あり!
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ヒョコヒョコ歩き出した。
俺は何してんだろう?
助けに来といて、逆に助けられ……
被害者以上の被害に見舞われ……
こんな事ならサンチョを駆り出せば良かったんだ。
あの人も結構戦えるのだし、『ビアンカの為なの!』とか『サンチョが手伝ってくれなければ僕は一人でも行くよ!』とか言って、色々利用法はあったはずなのに……
一人で助けたと言う既成事実が欲しくて、格好悪いとこだけがクローズアップしてしまった。
怪我人+お荷物(俺)付きなのに襲いかかるモンスターを粉砕し村へと戻ってきた薬師のオッサン。
血まみれの俺を見た村人Aが血相を変えて父さんを呼びに走る。
幸か不幸か父さんは既に帰宅しており、大分動揺しながら俺を抱っこする。因みにサンチョは号泣中。
話を聞きつけたビアンカとママさんも現れ、俺の姿に血の気引きまくり。
「ごめんよパパス! わたしが変な事を言ったばかりに……」
ビアンカママ泣きながら父さんに謝罪……ビアンカも気まずそう。
絶対に俺、格好良く見られてない……それどころか、情けない上に迷惑千万なガキと思われてる。
「アルスが助けに来なければ、ワシはあの場で死んでたよ。この子のホイミで歩ける様になったし、ワシの救世主だよ!」
薬師のオッサンが一生懸命フォローしてくれる。
だが、父さんの説教+サンチョの泣き説教+ビアママの泣き謝罪+ビアンカのシラけた目は止む事がなく、村中を巻き込んだ大騒動になっていた。
俺は少しでも許されるようにと、心からの号泣と「大好きなビアンカの為に……」と言う言い訳を連呼し、子供だから仕方ない的な空気に持って行こうと努力する。
しかし怒りながらもホイミを忘れないのが優しいパパだ。
勿論こっそり薬師のオッサンにもホイミしてます。
傷が治り体中の痛みが消え、やっと安全な父の下に戻ってきた安心感から、気を失い倒れる俺。
憶えて無いがこの後も大騒動だったんだろう……
気付いた時は翌朝で、ビアンカとママさんが我が家のリビングで談笑しておりました。
つー事は、次なるステージへ進出だね!
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