第五十話 政府の判断その六
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「まあ歴史上そんな人も多かったですが」
「織田信長もだったな」
「そうそう、信長ってそっちの趣味もあったんですよね」
「森蘭丸がそうだったな」
これはかなり有名な話だ。
「後は前田利家に蒲生氏郷にだ」
「多いんですね」
「信長はそっちの造詣が深かった様だな」
「みたいですね、本当に」
「日本の歴史でそうしたことで処罰された人間はいないからな」
「というか捕まるんですか?」
「イギリスでは捕まっている」
これは本当の話だ。
「作家のオスカー=ワイルドだがな」
「あっ、あのサロメの」
「あの作家は同性愛で告訴されて捕まって牢屋にも入れられている」
「何か信じられない話ですね」
「すぐに逃げればよかったが変に突っ張った」
そしてその結果だったのだ。
「その結果裁判になり有罪になった」
「で。捕まったと」
「その通りだ」
「ううん、同性愛って本当に罪になったんですね」
「キリスト教では同性愛は最悪の罪の一つだ」
それこそ殺人に匹敵する罪とされてきた。だからこそオスカー=ワイルドも逮捕されて入獄させられたのであう。
「だからこそな」
「ううん、カルチャーギャップですね」
高橋は今からそれを感じていた。
「俺本当にそれは」
「そうだな。それでだが」
「はい、それで」
「とりあえずブリーフはいい」
怖いからだ。工藤にもトラウマがあるのだ。
それでこの話は終わらせてこう言うのだった。
「とりあえずトレーニングを続けよう」
「ですね。今は」
「とりあえず剣士はこれで十人目だ」
「後三人ですか」
「果たしてそれが誰かだ」
後の三人の剣士の話にもなる。
「大尉を見てもわかるが日本人とは限らない」
「これまではたまたまだったんですね」
「そうなる」
こう高橋に話す。
「本当にな」
「ですよね。考えてみれば」
「だから後の三人の剣士はだ」
「何処の国からきてもおかしくないですね」
「そしてどういった目的かもな」
「具体的にはあれですよね」
高橋はあえて危険な例えを言ってみせた。
「独裁者の国の人間で」
「そして独裁者の思うことを適えに来ている」
「若しくは自分が独裁者になりたいとか」
「世界を征服、若しくは」
「世界を破滅させるとか」
「そうした考えの奴が剣士である可能性もある」
この危惧も今話される。
「残念だがな」
「そうですね。あらゆるケースが考えられますから」
「これまでそうした奴が出なかったのは幸運だな」
「ですね。というかこれまでの戦いで」
「一国の宰相になりたい者はいる」
権藤のことだ。
「だがそれでもだ」
「そうした大野心家とかとんでもないのはいませんね」
「テロリストもな」
「戦いたいだけの奴はいますけれどね」
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