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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第09話
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に食いついてくれた。

「お恥ずかしながら、俺は女子が苦手でして……」

「おや、それは大変だね。では、この学校自体辛いんじゃないのかい?」

「そうですね。正直、辛いなって思うときもあります。けど、最初は一夏がいましたし、途中からシャルルが来てくれましたから大丈夫です」

「そうか……。俊吾くんも大変だね」

「心配してくれてありがとうございます」

「っと、そろそろ時間だ。すまないね、ここでお邪魔させてもらうよ」

カルロスは腕時計を見て、そう言った。

「俊吾くん、シャルルと仲良くしてやって欲しい」

「はい、分かりました」

「では、僕はここで」

カルロスはそう言って、IS学園の入口に向かっていった。姿が完全に見えなくなってから、シャルルは俊吾に寄りかかってきた。

「っと、大丈夫か?」

「ごめん、ちょっと安心したら力抜けちゃって」

「……ひとまず、あそこのベンチまで行こう」

俊吾は近くにあったベンチにシャルルを肩を貸して歩いた。そして、シャルルをベンチに座らせた。

「……ごめんね、俊吾」

「別に気にするなよ。困ったときはお互い様だろ?」

「…………俊吾はそう言うけど、僕は助けてもらってばかりだよ……。さっきだって…………」

「……それに関しては仕方ないだろ。シャルルの中でカルロスがどういう風になっているかは分からないけど、かなり苦手なのはさっき分かったから。無理するな」

「……ごめん、ごめんね」

「だから気にするなって」

「僕はいつも俊吾に迷惑かけて、僕は何も返せなくて……情けないよ」

泣きそうな表情でシャルルはそう呟いた。

「……シャルル、それは違う」

「……え?」

シャルルは俊吾を見ながら、そう言った。

「確かに、シャルルは俺に何も返してないって思ってるかもしれないけど、それは違う。俺はお前が普通に暮らしてればそれでいい。お前で幸せなら、俺はそれでいい」

「俊吾、それって……」

シャルルは頬を赤らめながらそう言った。

「それに、俺がシャルルを助けてるのは俺の気まぐれなんだ。気にしないでくれ」

「……何でそこまでしてくれるの?」

先程まで頬が染まっていたが、すぐにそれは引きシャルルはそう言った。

「……俺は後悔したくないんだ。やらないで後悔するくらいなら、全力でやって後悔した方がいい。そう思ってるから、シャルルがほっとけないだよな」

「…………」

シャルルはどこか気まずそうな顔で黙っていた。それに気づいた俊吾は、慌てて言った。

「あ、いや、ごめん。何か意味深なこと言って」

「……何でそういう考えになったか教えてくれない?」

「……え?」


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